通訳者とつながるオンライン通訳アプリ「JellyTalk」開発者徳嶺さん&宮里さんインタビュー

この記事は約 18 分で読めます。

今回は、ベトナム生活での実体験から生まれた通訳者とつながるオンライン通訳アプリ「JellyTalk」の開発者である徳嶺さん&宮里さんインタビューをしました。

「JellyTalk」徳嶺さん&宮里さんインタビュー

Halca
では、まず初めに、簡単な自己紹介からお願いします。
徳嶺さん
徳嶺あかりと言います。
日本に住んでいたことは、IT企業に勤めていて、WEBディレクターをしていたんですけど、今は独立してフリーランスでやっています。
宮里さん
宮里悠平です。
私も、もともとは徳嶺と同じ会社で働いていて、同じ時期に辞めて、東京でフリーランスをしていました。そのあといろいろあって、農業をやることになって、徳嶺と一緒にやることになって今に至るって感じですね。
徳嶺さん
役割でいうと私がディレクターで、彼が開発者って感じです。
Halca
農業ということなんですが、なぜベトナムだったんですか?
徳嶺さん
もともと2人ともIT畑で働いていたんですけど、やっぱりITだけだとお客さんから受託してシステムを作るっていうケースが多くて、イマイチこのままでいいのかなっていうところがあったんですね。

やっぱりなにか違う分野とITを結びつけて、新しいサービスなり、アプリなりを作っていきたいよねっていうのがあって、じゃあ外の世界を見に行こうっていうことで、一旦ITはぼちぼちにしつつ、東南アジアをバックパッカーで回るっていうのをやったんです。

そのときにたまたま農業をやっている日本人の方に出会って、なんか農業ってITとの掛け合わせもできそうだし、開拓の余地があるんじゃないかなっていうので、とりあえず農業を勉強しようって感じになったんですよ。

それで、調べてみたら徳島に農業の学校があるのを見つけて、徳島に移り住んで、半年間ぐらい農業の勉強を実際にやったんです。

その時は有機農業の勉強をしていたんですが、その時にある企業さんからお話をいただいて、ベトナムに行くことになったんです。

内容は、企業さんが、JICAのプロジェクトに採択されて、半年間ぐらい試験栽培することになったんですけど、現地でやる人がいないっていうことで、私たちがバックパッカーをやっているとか、IT×農業でなにかやりたいっていうところも共有をしていて、それだったらベトナムで挑戦しないかみたいなお話をいただいたんです。

ベトナムってこれからどんどん伸びてくる市場だし、バックパッカーで回った時もすごく住みやすかったし、なんか良いなぁって思って、「とりあえず面白そうだからいきます」って言って、就農1年目をベトナムでスタートさせたっていう感じでしたね。

Halca
なるほど。
具体的にベトナムでの農業はどのようなことをしていたんですか?
徳嶺さん
本当に土作りから、栽培技術からっていう感じで、徳島ではいわゆる日本の農業でトラクターを使ったりとか、育苗したり、あと土壌分析・施肥設計とか割と有機農業の科学的な農業を勉強してきたんですけど、ベトナムではそういう資材がないので、ほんとに周辺の農家さんに手伝ってもらいながら、小さい耕運機だけ買って、ほんと畝(うね)立ては手でやったし、いろいろなんかやりましたね。

本当にゼロベースで2人だけでやっていて、その当時は予算も限られていたので通訳さんも雇えない状況で2人っきり+警備員のおじちゃんたちみたいな感じでした。

宮里さん
現地の農民の方につどつど人手足りない時はお願いして、結構苦労した感じですね。
徳嶺さん
そうですね。

Halca
ベトナムの田舎の方だと言葉とかも通じないんじゃないですか?
徳嶺さん
そうなんですよ!

一番はそこが問題で、最初はニャーギーっていわゆるモーテルみたいなホテルに泊まっていたんですけど、そこの家主さんともうまくコミュニケーション取れないし、農業を手伝ってもらうおばちゃんとかおじちゃんとかにも説明したいけど、全然伝わらないし、Google翻訳とか使うんですけど、全然上手くいかなくて…。

単語は伝わっているんですけど、イマイチ内容が、伝わらなくて、やってほしいことがやってもらえなかったりして、そこが今作っているオンライン通訳アプリの原体験みたいな、課題になりました。

Halca
なるほど。
アプリを開発しようと思ったきっかけはそこからですか?
徳嶺さん
そうですね。
そこが一番原体験で、なんかやっぱり単純なところでもコミュニケーション取れないと大変だなぁっていうのが実感としてありましたね。

徳島でもベトナム人研修生が農家に来て研修していたんですけど、その子達も日本語の研修がままならないまま日本に送られて来て、ちょっと方言の混ざった指示をいろいろ聞きながら、苦労しながら、やっていたんですよ。

多分身体の不調とかもいろいろ言いたいんだろうけど言えないとか、そういうのも実際目にして来たし、自分たちも海外に住んで、生活して、仕事をしてっていうところで、単純に言葉の問題ってなかなか解決できてないなぁっていうのはすごくありました。

宮里さん
それで私たちも欲しいなっていうのもあったし、別でIT×農業でこういうの良いんじゃないかってアイデアがあったので、ヒアリングでたまたま知り合いの通訳さんに話を聞きに行くことがあって、話聞いていたら通訳さんが今小さな子供がいて、「本当は外に働きに行きたいんだけど、子供がいるから今は行けない。だから今は家でできる翻訳とかをしている」という話を聞いて、じゃあこれは私たちのニーズとマッチングできるかなっていうところで、始まったって感じですね。

徳嶺さん
私たちは、常勤の通訳さんはいなかったんですけど、週に1回か2回来てくれる契約で雇っている通訳さんはいて、いない時や来てくれない時は基本的に電話で通訳をお願いしていて、「警備のおじちゃんがこういうこと言っているけどなんて言ってるの?」って電話代わったり、Facebookメッセンジャーのコールで対応してもらっていたので、結構オンラインでも十分役立っていたんです。

だからリモートで働けるんだったら働きたいっていう通訳さんがたくさんいて、私たちもリモートで助けて欲しいっていう人がいて、そこがうまくマッチングできたら良いのかなって思ったんです。

Halca
このアプリをどのような人に使って欲しいとかありますか?
徳嶺さん
アプリを作ったきっかけが、自分たちの課題からスタートしたので、まずは自分たちに近い人…、海外で生活するだとか、ビジネスするだとかで言語の問題を抱えている人達ですね。

最近ベトナムでは日系企業の進出が相次いでいて、日本人の数は増えているのに対して、通訳者が足りていなくて取り合いになっているという話も聞きました。

だからなかなかアポイントメントが入ったけど通訳者が急には呼べないっていうところもあると聞いているので、そのような問題がもしオンラインでカバーできるようなシチュエーションであれば、このアプリ使っていただいて、通訳サービスが必要な時に受けられるようなことができればなと思います。

あとは海外で駐在員の奧さんとか家族って、ブログとか見ていても英語が全然できないけど、家族の事情でベトナムで暮らしていますっていう方も多くて、なかなか家族に対して研修費とかも出ないって聞くので、英語やベトナム語が話せない奥さんが買い物で欲しいものが買えないとか、スーパーで探しているけどなかなか店員さんに話しかけられないとかっていうところで、このアプリを使ってもらって、本当に気軽にベトナム人とコミュニケーション取れるようになればなぁって思います。

Halca
次に、このアプリのこだわりポイントを教えてください。
宮里さん
こだわりというか、結果的にそうなった感じなんですけど、通訳さん達にいろいろと面談をさせてもらう中で、いろんなバックグラウンドを持った人がいるなっていうのに気付いたんです。

たとえばパラリーガルで法律の知識がすごいある人だったりですとか、日本で看護師をしていた通訳者さんだと医療の知識がすごいあったりですとか、それぞれに得意な分野みたいなものがあったので、そういう情報をアプリの方で見られるようにしました。

それをユーザーさんが見て、「この人はこういうことができるから、依頼したい!」みたいなことが出来るようになっているので、分野に特化した通訳ができるっていうのも一つこだわりポイントというか強みかなぁって思います。

徳嶺さん
そうですね。
あと、2人でやっているので、いろんな声に耳を傾けられるんですね。

実際に使ってもらって、何か問題があったりとかこういう機能があったらいいのにっていう声に、なるべく早く対応できるようにしていきたいなっていうのはあるので、まず今だしているアプリは、そのアプリとして使ってもらって、なるべく使い勝手の良いものにどんどん変えていきたいなって思います。

Halca
このアプリを作るにあたって、苦労したことはありますか?
宮里さん
企画からどういう画面にするかは、徳嶺さんと一緒に考えるんですけど、実際じゃあものを作るっていうのは私がやったんですね。

私がもともと開発者だったんですけど、現場から離れて1年半ぐらい経っていたので、結構そのブランクがでかいなと思っていて、だからどういう風に作ろうかっていうのを調べるところから始めて、最初は作って1、2ヶ月でできるかなって思ったんですけど、結局構想が去年の10月からで、できたのがようやく今年の3月にリリースで、結局半年ぐらいかかっちゃって、っていうのはちょっと苦労したところですかね。

あとは彼女がデザインです。

徳嶺さん
そうですね、本業ではないのでできる限りっていう感じでデザインをしたのと、通訳者の才能の部分で、200名ぐらいの通訳者とオンライン面接をして、日本語のチェックだとか、まぁバックグラウンドの確認みたいなことをやってたんですけど、そこでうまく連絡が取れない通訳さんもいて、まだまだ日本語が話せない方とかもいたし、そういう方をどう対応するかっていうのも苦労でしたね。

通訳さんとのやり取りに関する悩みは今もですね。

実際登録して通訳さんがちゃんと稼働するっていうところを実現しないといけないので、Facebookグループなどで連絡を取り合ったりはしているんですけど、もうちょっとコミット感というかをどうマネジメントするかみたいなところは今後も引き続き課題かなぁって思います。

宮里さん
そうですね。100%繋がるわけじゃないんですね。
通訳さんたちもみんな本業やりながら、傍らでこの電話を取ってくれるので、取れないっていうのもよくあって、それをマネジメントするのが大変です。
徳嶺さん
そうですね。
だから「さっき電話取れなかったです、すみません」みたいな連絡がちょいちょい来るんですけど、じゃあそれをどう接続率・返答率を上げていくかっていうのも課題で、それはもちろん通訳者さんのやる気とかコミット感をどうやるか、ルール作りをどうするかっていう部分でもありますし、あとはアプリの機能的にも改善していけたらなぁっていう風に思っています。

今では、GrabやUber(撤退しましたが)だと、「タクシーを呼ぶ」っていうのでボタンを押せば現在地までドライバーさんが来てくれるんですけど、そういう感じで通訳者さんも選ばなくてもとりあえず誰かと繋がるっていうのを、アプリで実現できたらなぁっていうのはいま考えています。

Halca
なるほど。

今後のビジョンについて教えてください。

徳嶺さん
そうですね、やっぱりベトナムから始めているんですけど、いろんな国の言葉を対応して欲しいっていう声は聞くので、ちょっとそれをどう優先順位をつけてやっていくか、っていうところと、あと通訳さんの働き方が、テクノロジーが発達するにつれてどんどんシフトしていかなきゃいけないと思うんですね。

私たちはいま人力翻訳でやっているんですけど、AIとかビッグデータみたいなところと対立するんじゃなくて、どううまく組み込めるかっていうのも考えなきゃいけないなと考えています。

私たちは、ずっとフリーランスでやっていて、リモートで働くことにすごく慣れているんですけど、こういう働き方が通訳者さんは今できない現状なので、じゃあどう新しい働き方だったら通訳者さんのスキルを生かせたりとかできるかなっていうところもどんどん探っていきたいなっていう風に思っています。

宮里さん
AIっていうので、ひとつ翻訳業界に関しては大きいテーマで、よく「AI翻訳でいいじゃん! とか、Google翻訳でいいじゃん!」って言われるんですけど、今はそれで解決できていないっていうところがまぁあるよねっていうのは一つ思っていて、今後もじゃあ通訳の仕事が全部AIに置き換わってしまうのかっていうと、まだよくわからないです。

みんなたぶん模索している状態だからっていうのがあって、機械翻訳から始めるか、人力翻訳から始めるかの違いかなって思っていて、結局は一つの形に集約していくんじゃないかっていうのがあるので、まぁお互いどっちから始めても模索していくていうので、私たちは人力から始めようかっていうところで、今後うまいこと両者の使い方っていうのを探っていって、実際に使えるものにしていきたいなっていう気持ちですね。

徳嶺さん
やっぱり言語のコミュニケーションって何やるにしてもベースの部分かなって思っていて、日本人って意外と英語話せる人少なかったりとか、外国人慣れしていない人とかが多くて、それこそインバウンドで日本盛り上げようみたいなのをしているけど、実際商店街とかのおばちゃんは「外国人めんどくさい」みたいな感じで、コミュニケーションのロスが起きているのかなって思うので、そこはグローバルに国籍関係なく、人と人が対等な関係を持てるように、意思疎通ができるような仕組みができればなって思います。
Halca
最後に一言お願いします!
徳嶺さん
今本当にスタートしたばっかりで、2人っきりでやっているので、今後いろんな展開の選択肢があると思うんですけど、一番はそのユーザーさんだったり、使ってもらっている通訳さんの声を重視して、意思決定していきたいなっていうのはあります。

とりあえずいろんな人に使ってもらって、使いづらい点もそうだし、良いっていう点もそうだし、いろんな声を聞かせていただいたらなって思います。

Halca
ありがとうございました。

いかがでしたでしょうか?
IT畑から、農業、そしてベトナムへ! というバイタリティー溢れるお二人のお話を聞けて、私も頑張らねば! とパワーをもらうことが出来ました。

JellyTalk 概要

正式名称:JellyTalk (読み:ジェリートーク)
対象端末:iOS(iPhone / iPad)10.0以降
対応言語:日本語、ベトナム語
価格:無料
サービス開始日:2018年3月20日

関連リンク

AppStore
https://itunes.apple.com/app/jellytalk-online-translator/id1316370294?ls=1&mt=8
公式サイト
http://jelly-talk.com/

開発・運営

・mitolab 宮里 悠平(所在地:沖縄県浦添市)
・A-ring Works 徳嶺 あかり(所在地:沖縄県読谷村)

オンライン通訳アプリ「JellyTalk」正式版リリースのお知らせ

JellyTalkからのお知らせ

JellyTalkでは、6月から無料キャンペーンを実施いたします。ベトナム在住者の日本人の方を対象に、通常1分1USD(約110円)の利用料が、【2週間無料】でお使いいただけます。
ただし、先着申込者10名限定とさせていただきますので、お申込みはお早めに!
JellyTalkのWEBサイトからお申込みください。
http://jelly-talk.com/

(Special thanks!:Metくん

PR記事のご依頼お待ちしております。

当サイトでは、PR記事制作依頼をいつでも募集しております。

ABOUTこの記事をかいた人

Halca@Earth

宮城県仙台市出身。ベトナム・ハノイ在住歴5年目。 ベトナム在住そして、独身女性だからこそ書ける記事を提供できるよう日々奔走中。自称ハノイ美容マニア。趣味である各国の「民族衣装」撮影時にベストなコンディションで臨めるよう、日々新しい美容方法を試している。 本人はしっかりしているつもりなのに、度々変な事に巻き込まれる。地元の後輩からは『生きるコントby大宮エリー』と言われている。