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【ハノイ理美容師対談①】美容師/山志田淳 × 理容師/佐藤輝明

近いようで遠い。遠いようで近い。美容師と理容師。
運命のいたずらか、ハノイで出会った同じ歳2人。
かたや美容師 × 現地採用、かたや理容師 × 出向という立場である山志田淳さん、佐藤輝明さんの2人にそれぞれの立場で語って頂きました。
その様子を4回に分けてお届けいたします。今回は、記念すべき第1回目です。

理美容師対談・第1弾

どうして二人は、理容師美容師になったの?

美容師・淳
僕は、人と喋る仕事で手先を動かす仕事が良かったから、美容師を選んだ。
なんで理容師ではなく美容師を選んだかというとそれは謎だけど、学生の頃のイメージで美容師の方が幅が広そうと思っていたかな。
理容師・輝明
僕が理容師になった理由は 、看護師をしている母から何か資格を持っていた方が働きやすいんじゃない?と言われて、なんとなく。
理容師を選んだ理由は、身近にあったのが床屋さんで、お洒落な床屋さんだったから、そんな感じのがいいなと思って、特に理容師にこだわりはなかった。ただ、美容師さんの方に抵抗があって、女性が苦手とかはないけど、女性の髪がちゃんと扱えるのかなという不安はあった。
その時だけど、「自分に出来るかな」という苦手意識があった。女性より男性を相手にする方が自分に合ってるかなと思ったからかな。今思うと美容の仕事も面白そうだなって思うよ。
美容師・淳
女姉妹がいないからとか?
理容師・輝明
いや、姉と妹がいるよ(笑)
美容師・淳
それで!?
理容師・輝明
女の人には苦手意識とかはないけど、女性を相手にする仕事のイメージがわかなかったんだよね。学生の頃のイメージだけど。
でも今は美容師さんでもメンズサロンとかあるよね。
美容師・淳
まー、最近だよね!
理容師・輝明
正直、進路を選択する段階では、理容師と美容師の違いがあんまりわからなかったっていうのもある。だったら、身近にあった理容師で良いかなと思った。
美容師・淳
ほかの理容師さんが、理容師を選ぶ理由ってなに?決定的な事ってあるの?
理容師・輝明
決定的な事といったら、2つくらい。僕みたいな理由と実家が床屋さんで親の跡を継ぐとかかな。
美容師・淳
なるほど。
理容師・輝明
むしろ女性の理容師さんに、なぜ理容師を選択したのか聞いてみたい。
美容師・淳
僕のイメージだと男性の髪形に強いこだわりがあって、作ってあげたい髪形があるとか、男性専門理容師になりたいんだっていう人もいると思う。
理容師・輝明
確かにそういう人も増えていると思う。僕は、どちらかと言うとずっと現場に立って働きたいと思っていて、別に店長とかオーナーになるより、いちスタイリストでいたい。そう考えると理容師の方が息が長い気がする。
美容師・淳
確かにそれはあるかも。
理容師・輝明
進路を決める時にそれを何かの本で読んで頭の中にあったのかも。
美容師・淳
なるほど!それは考えてなかった。
山志田 淳・美容師
千葉県出身。高校卒業後組合立千葉美容専門学校に入学。卒業後、ヘアカラー特化型サロン「Hair&Make ZA’S 」で美容師のキャリアをスタート。美容師の活躍の場を増やしたいという思いから、2017年4月からハノイの美容室「KUKAI」に就職、同年7月より系列店の「KUREHA」の店長に就任。日本のヘアカラーをハノイに広めるために奮闘中。

お互いの職業のイメージは?

美容師・淳
僕は、理容師さんの方が保守的なイメージがあった。昔ながらの床屋さんのイメージ。美容師さんの方が輝いてみえた。
ただ、ハノイに来て、剃刀を使えない事での隔たりを感じて、剃刀が使えるところは、理容師さんって良いなって思う。
理容師・輝明
美容師のイメージは、めっちゃ華が合って全然違う。女性も相手にしているだけあって、華がある。カットの仕方も全然違うし、仕上がりがやっぱ違うなと思う。
理容師は、ちょっと堅いイメージがあるよね。
美容師は、美しく。理容師は整えるのが仕事だから違うっていうのもあるけど。
美容師・淳
日本だと美容師理容師大きな壁があるけど、海外に出ると壁が薄くなっていて、場所によっては無いところもあるよね。ハノイに来るまでは、理容師さんと全然知り合う機会が無くて、固定概念のままだったけど、ハノイに来て輝君の熱い話を聞いていると、お互いにもっとギブアンドテイク出来たら、ほかの国の美容師と差別化できるなって思ったよ。ハノイの美容師は、ライセンスの違いが無い分、より専門的な事を両方できるからそこが強いよね。理容師さんの剃刀の方法だとか、美容師だったら膨らまないロングの切り方だったりとか、お互いに教え合える点が沢山あるよね。
理容師・輝明
僕は、日本にいた時と美容師さんのイメージは変わらないかな。ハノイには免許の差もないし。
美容師・淳
僕といても変わらない?
理容師・輝明
(笑)
美容師さんは、美容師さんだけど、ハノイに居る美容師さんはバイタリティが凄いと思う。目標意識が凄い高いし、山志田君も真面目な話になるとスイッチが入るよね。凄い考えてるなって思う。
佐藤 輝明・理容師
宮城県仙台市出身。高校卒業後、仙台理容美容専門学校に入学。
卒業後、東京、大阪に計11店舗を展開し、西洋理髪をモチーフにした「hairsaron ono」に入社。
入社から4年目に本店である日本橋店にてスタイリストデビュー。
それから1年後、取締役の推薦でハノイ店に赴任。ハノイ唯一の日系理容室のスタッフとして日々感性を磨く。

最近、海外に進出している美容師さんや、世界一周している美容師さん、SNSを駆使している美容師さんなど居るけど、そういう人たちをどう思う?

美容師・淳
僕が海外に出てすごく思った事は、髪質だったり好みの違いが国によって全然違うし、どんなスタイルを求めているとか、例えばこの人種の人達はこう切らないと!とかあるから、そういうのに果敢に挑戦している人たちは凄いと思う。僕が働いているお店は、9割日本人だから、外国人の髪質とかあんまり考えずにハノイに来たけど、海外に出る事で、髪質や言語の勉強が出来て、それって凄い強いと思う。国によって好みをがっつりつかめるし、海外に進出している美容師さんはみんな勉強熱心だと思う。
理容師・輝明
僕は、ハノイに来てショップカードとかフェイスブックとか画期的だと思った。国によって、お店の紹介の仕方とか全然違うと思う。日本だとショップカードってあんまり見かけなくてあっても大体ポイントカードだから、国によって色々なやり方があるんだなーとか勉強になる。
お店を知ってもらう事って大事だよね。色んな国を周っていればそういうのも目に入りそう!
美容師・淳
理容師さんは、世界一周しているとかSNSを駆使しているイメージがあんまり無いんだけど、どう?
理容師・輝明
やりたいと思っている人はいると思うけどね。フリーランスの理容師とかも聞かないし・・・やっている人はいるのかもしれないけど。
多分、理容師と美容師の差がわからないのかも。サロンの雰囲気をみて「ここ美容室でしょ!」と決めつけてくる人もいるし。
理容師さんって、街の床屋さんのイメージがあって、ボロくて地味な店が理容室みたいな。でも個人でやっている昔ながらの美容室もあるし。ただ、世間に広がっているのが美容師さんだからかな。理容師で、あんまり海外にいるとかSNS使っているとか聞かない。発信している人が少ないのかなぁー。
ハノイの方が、バーバーが盛んかも。頭に剃刀使ったりとか、結構バーバーとしての個性を強く出すお店が多い。
美容師・淳
ハノイでも理容室と美容室の違いってあるんだね。
理容師・輝明
免許の差は無いから、お店の雰囲気で表しているんじゃないかな。
美容師・淳
アメリカだとバーバーと美容室は分かれているよね。
理容師・輝明
それしかやらないみたいなこだわりがあるね。

(続く)


Special Thanks!
山志田 淳 × Hair Salon KUREHA
佐藤 輝明 × 日本橋ヘアサロンONOハノイ店

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