海外赴任者のメンタル不調を未然に防ぐ総合サービス「駐在ライフ」を運営しているSeesaa Vietnam代表川口玲音さんにお話を伺います。
駐在ライフは、下記のようなサービスを提供しています。
【サービス概要】
・日本人カウンセラーによる現地での定期対面カウンセリング/メンタルヘルスチェック
・通訳のいない場面でも安心できる日本語電話通訳サポート
・現地の最新ニュースとお役立ち情報/お得なクーポンの配信
・日本人向け医療機関への情報案内
・駐在員同士の情報交換、悩み共有ができる掲示板サービスや交流イベントの開催 等
引用:https://www.viet-jo.com/artical-intro/?id=192#top
川口玲音さんインタビュー
ベトナムに来て5年になりました。会社はスマートフォンアプリのオフショア開発をやってます。
趣味は特別ないんですけど、だいたい休みの日はカフェに行って駐在仲間とチャットしたり本を読んだり、仕事をしたり、ぼーっとしたりしています。
1月からゴルフを本格的に始めて、まだ数回しかラウンドに行ってないんですけど、ちょっとゴルフをつづけたいなぁと思っています。
なんか心も体も健康になるし、いろんな方とコミュニケーション取れるので、ゴルフはイイなぁっていうので最近しています。
セットは日本で一番安い初心者セットを買って、全然良し悪しわからないんで、それを持って来ました。
僕は、元々野球をやっていて、道具はこだわるタイプだったので、ゴルフももうちょっとハマって上手くなったら、こだわるかもしれないです(笑)。
そんな感じで土日は午前中打ちっ放し行って、ラウンドあるときはラウンド行って、あとはカフェ。
カフェ行くのも家にいるとYouTubeばっかり見て、うだうだ過ごして気づいたら夕方で(笑)なのでとりあえず外に出る感じで過ごしてます。
続いて、これまでの経歴を教えてください。
ただ、怪我が多く、実力も足りず諦めて、何をして良いかわからない状態だったんですけど、とりあえずパソコンをさわれないとダメだなと思って、最初Web制作の勉強を始めて、そしたらたまたま同級生がシーサーにいて、新規事業部だったんですけど、京都に新しくアプリ開発の拠点を立ち上げるっていうことで「一緒にやらない?」って声をかけてもらいました。
その当時、僕はプログラミングの知識ゼロの状態で、ただチャンスだと思ったんで「是非やらせてほしい!」って話をしました。
その話は、カフェでしていたんですけど、「じゃあ後日、代表との面接を設定するね」って話になって、同級生とわかれた後、その足ですぐ本屋に行って技術書を買おうと思っていたら、直ぐに電話が来て、「今から面接をするからきてほしい。」と言われまして、友達と会うためのラフな格好のまま会社に行って、そのまま面接してもらいました。
そしたら「まずアルバイトから入社だったらイイよ」というお返事をいただいて、「その代わり3ヶ月でなにもできなかったらクビね」みたいな、それは冗談かもしれないんですけど、でもやりたかったので「お願いします!」と返しました。
iOSアプリの開発者になろうと思ったのでMacBookを買ってiPhone買って、僕は東京出身なので京都に引っ越したんですけど、最初は開発について全然わからなくて、何を調べて良いのかもわからない状態でした。
ただ一緒に入った先輩にいろいろ教えてもらって、あとはプライベートで好きなアプリを作ってみようって考えました。、野球をやっていたのでまず、打率を計算して記録するアプリを自分で作ってみて、そしたらちょっとずつできるようになって楽しくなり、プライベートでやっていたことがだんだんと仕事に活きるようになって、案件もらえるようになったんです。
そして、半年後に正社員にしていただいて、そこからも何件か開発をしました。
“タップ花火” という画面をタップすると花火が上がるエンタメアプリとか。
タップ花火
※玲音さんが開発したアプリ(提供シーサー株式会社)
その後どのような経緯でベトナムに渡ることになったんですか?
立ち上げ当初、僕はベトナムには行っていなかったんですけど、立ち上げてからエンジニアとして出張でハノイに行く機会ができて、エンジニアと一緒に開発しながらエンジニアのサポートをしてということを半年くらい続けました。
ハノイ滞在中、ビザの更新ができなくなってしまって、日本に帰国しなければいけなかったのですが、ベトナムのスタッフにすごい愛着が湧いたのと、仕事が中途半端だったのでベトナムに残りたい! って言う気持ちが強くなって。
日本に戻った際、代表に「もう1年、今度は出張ベースではなく、駐在員としてベトナムで仕事がしたいです!」って直談判して、そこから駐在員としてのハノイ生活が始まりました。
その当時、マネジメントも何もわからず、ゼロの状態だったんですけど、また勢いで「やります!」って言ってしまったんです。
最初は全然わからなくて。今もわからないところや、正解が何かもわからないし、まだまだやらなきゃいけないことがたくさんあるんですけど、引き継いで3年目に突入しました。
続いて、ベトナムで暮らしてみて感じること、楽しいところ難しいところを教えてください。
例えば調子悪くて休んでいる時もスタッフがおかゆを家に持って来てくれたりとか、「こういうもの買いたいんだけど、どこに売っているのかわからない」って言ったら買って来てくれたりとか、助け合いをすごい感じます。
スタッフはお弁当を持ってくるんですけど、おかずをみんなでシェアしていて、僕もラーメン作って具なしで置いておくとみんながおかずを入れてくれるんです。
それで完成するみたいな(笑)助け合い、シェアしてくれる。あとみんなそれぞれ、それなりにストレスとかも感じているとは思うんですけど、楽しく生活しているなっていう感じがありますね。
僕はもともと……、今も人見知りなんですけど、それがベトナム人と接しているうちにちょっとずつ改善されてるかなって。なのでベトナムの人が好きだなぁって思います。
それでは、ハノイ生活で難しく感じるところはそんなに無いですかね。
職場のベトナム人メンバーと接するまでは、何もわからず、どういう人たちなのかもわからず、すごい不安しかなかったんですけどね。
ベトナム人に対して、漠然とコミュニケーションが取りづらいとか暗いとかいうイメージを持っていたんですけど、接してみたらそれが真逆だったんです。
向こうからもすごい接してくるし、僕の周りの人達は、いつも良くしてくれています。
たしかにお店とかで、サービスを受けていると「態度が悪いな」とか、タクシー乗っていてもイラつくケースとか、文句言いたくなるケースはあるんですけど、僕が普段から接している人たちはすごい人がよくて助かっています。
生活も日本食屋もあるし洋食もあるし、タクシーで移動できる、渋滞とかストレスもありますけど生活できるレベルなんで、そこはまぁ大きな問題ではないです。
唯一ハノイできついなーと感じるのは、健康問題ですかね。ハノイは、空気が悪いので、来たての頃はすごい咳が止まらなくて大変でした。
最近はちょっと落ち着いているので良かったです。なので、天気ぐらいですかね、でも天気って自分でコントロールできないところなんでもうしょうがないですけど(笑)。
あとはベトナム人とのコミュニケーションもそうなんですけど、駐在員とのコミュニケーションもすごい自分の中では大きくて、いろんな会社の方と知り合えるし、いろんな会社の方からアドバイスいただけるので、そういう日本人同士の横のつながりも僕のなかでハノイに来て大きいところです。
エンジニアなので日本にいたら社会を出る機会がほとんどないので、そういうことはなかったと思うんですけど、こっちに来てその繋がりを感じられます。
いろんなところで協力してくれるし、あとは友達感覚で普段の食事、飲み会はもちろん、旅行にも誘ってくれます。ほとんどITの会社の知り合いなので、やっていることはライバル同士なんですけど、仲間意識の方が強くて、「一緒に頑張っていこう!」みたいな、そういうところは好きだなぁという感じですね。
実際に身近な人がなるまで知らなかったんですが、鬱って、急にそういう状態になっちゃうんですね……、彼は、突然部屋にこもっちゃったんですけど、その1週間前までは「ベトナム人の友達ができて、一緒にトランペットをやっているんですよ!」みたいな、感じで、彼なりにハノイライフを楽しんでるのかなぁっていう感じだったんです。でも、そのあとすぐに会社に来られなくなっちゃって……。
なので、直接的な原因も見当たらないんです。
まず病院に連れていかなければいけないと思って、僕のハノイの友人に協力してもらって、カウンセラーの方がいる病院を調べたんです。
そうしたら、1軒クリニックを見つけることができたので、部屋から出てこない彼に気を使いながら、メッセージを送って、「僕もついて行くからクリニックに行きましょう」って伝えて「じゃあ頑張って行きます」ってなったんです。
それで一緒に行ったところ、カウンセラーさんとの相性が良かったらしく、「すごい話ができました!」って良い反応が返ってきたんです。
その後に僕もそのカウンセラーさんとお話をして「ひとまず日本に帰国させた方が良いですね」ってなったんです。
カウンセラーさんのおかげもあって、無事帰国させることができて、その後も2週間に1回とか、月に1回とか、僕の方からメッセージをして状況を見ていましたが、結局退職になっちゃったんです。
自分の中では、100%ケアというか対応をしたつもりだけど、結果的にそうなっちゃったので、「もうちょっとできたことがあったかなぁ」っていう思いがそれからずっとあったんです。
なので、「メンタルケアサービスやろうよ!」ってなったときにすぐ「やりたいです」って話をして、社内だけじゃなくて、お世話になっている周りの駐在員の方だとか、他の会社の方々もそうならないようにしたいなっていう思いが個人的にはあったので、サービス立ち上げという形になりました。
駐在ライフのこだわりみたいなものはありますか?
カウンセリングは定期的に、健康診断みたいな形で受けてもらう。自分で不調と思っていなくても、悩みがないと思っていてもカウンセラーの人と話してもらうっていうところが特徴です。
あとはベトナム国内で、日本人同士の横のつながりを作ってもらいたいと考えていて、Webページ内で交流の掲示板があります。
会員が集まって来たら実際に会うイベント、単純に飲み会も良いんですけど、映画会とかカフェ会とか同じ趣味の人が集まる会だとか、あとは例えばゴルフレッスンの会とかも良いですね。
自分が得意なことを教えるってすごいストレス発散になると思うし、心が豊かになる。自分が伝えたことで相手のゴルフが上手くなったりとか、なんかそういう会も企画しながらやっていきたいです。
具体的に駐在ライフをどんな人に使って欲しいとか、広めたいとかっていうのはありますか?
海外駐在員に向けた福利厚生のひとつとして。駐在員のココロのケアは大事だと思います。
“なってからでは遅い” やっぱり未然に防ぐというのがコンセプトなので、「うちの駐在員は大丈夫だ!」駐在員自身も「自分は大丈夫だ!」って思っている人にこそ利用していただきたいです。
メンタル不調を抱えている人も、もちろんケアします。
大丈夫だって思ってるところから、鬱やメンタル不調になるのってすごいギャップがあるので、一気に落ちちゃうっていうのがあると思うんですよ。
なので、そういった方も含め、もう駐在員全員に利用して欲しいですね(笑)。
そして、みんなで仕事もプライベートも充実した駐在ライフを送りたいですね!
今後の駐在ライフの展望について教えてください。
現在、中国、インドネシア、タイが候補にあり、順次展開、リリースしていけるようにしていきたいです。あとは駐在員だけじゃなくて、その家族や子供を含めたサービスになっています。
最後に読者の方に一言お願いします。
僕自身、ベトナム良いなぁ! って凄い思っていて、好きで過ごしているので、一人でも多くの人が、ベトナムでの駐在ライフを楽しんでもらえるようなサービスにしていきたいと思います。
セミナーの様子
こちらは、誰でも参加可能なイベントだったため、私も参加したのですが、とてもためになる内容ばかりでした。今後も定期的にイベントが開催されるようなので、要チェックです!
対面カウンセリング
転職してからビックリするほど負の悩みも、ストレスも無くなってしまった私は、「カウンセリングで話せることあるのかな?」と思っていたのですが、小野辺さんが上手にお話を誘導してくれて、普段の会話とは違う気付きをいろいろと与えてくれました。
それほどストレスを抱えていない人でも、考えの整理をしたい時はあると思いますので、対面カウンセリングを通して、自分の気持ちに気付くと良い機会になるのではないかなと思いました。
ちなみに小野辺さんからは、「やりたい事が多すぎて手に負えなくなる事がありそうなので、きちんと取捨選択しましょうね。」とアドバイスをいただきました。
カウンセリングをしていただいてから、「時間も自分も有限なのだ」という事を意識するようになりました。まだまだやりたい事が多すぎていっぱいいっぱいな時もありますが、意識するとしないとでは全然違いますよね?
いかがでしたでしょうか?
慣れない海外生活でストレスを抱えている人も多いかと思いますので、是非「駐在ライフ」検討してみてください!
「駐在ライフ」サービス問い合わせ先
▶日本から
シーサー株式会社
担当:奈良
電話:+81-3-6427-6288
Mail:o-chuzai-life@seesaa.co.jp
▶ベトナムから
Seesaa Vietnam Co., Ltd
担当:川口、渡久地、三原
電話:(+84) 24-3795-4288
運営事務局:090 260 9556
Mail:chuzai.life@seesaa.vn
Homepage:https://www.chuzai-life.com/
Facebook:アジア生活こころの健康研究所
カウンセリング業務提携
東京インターナショナルクリニック
http://tokyo-clinic.tokyo/ja/
電話:+84-24-3661-1919
住所: 10F, Hanoi Tourist Building, 18 Ly Thuong Kiet Street, Hoan Kiem District, Hanoi
それでは、まず自己紹介からお願いいたします。