スタッフ研修について1-2-3ホテルのマネージャー鈴木さん&梶原さんに話を聞きました!

前回は、ニンビン省のホテルスタッフの研修について青年海外協力隊員の百瀬さんにお話を伺いましたが、今回は、スタッフの受け入れを快く快諾してくださったというハノイの日系ホテル1-2-3ホテルの日本人マネージャー2人にお話を伺いました。前回お話を伺った百瀬さんも交えて色々な立場でのお話を伺うことが出来ました。

※前回の記事はこちら↓

1-2-3ホテルでのスタッフ研修について青年海外協力隊員の百瀬さんに話を聞きました!

1-2-3ホテルのマネージャー鈴木さん&梶原さんインタビュー

スタッフ研修について

Halca
今回ニンビン省のホテルスタッフの研修を受け入れようと思ったキッカケはなんですか?
鈴木さん
百瀬さんがニンビン省で1人で頑張っているということを知って、なにか私たちにもできることはないかという話になったんです。

そんな中で、百瀬さんが、研修の受け入れ先を探していると聞き、「ウチで良ければどうぞ」とお伝えしました。同じ日本人ですし、なにかできることがあればという思いで受け入れたのがキッカケですね。

Halca
他のホテルのスタッフを受け入れての研修は、定期的にやられているんですか?
鈴木さん
ホテルの方を受け入れたのは初めてですね。

別の業種であれば、同じような意味合いで「日系の企業がどのような接客をしているのか」ということを見るために来られたことはあったのですが、業種が違うので、サービスを体験するというよりは話を聞きに来たというカンジでした。

今回はじめてホテルのスタッフを受け入れたので、実際に仕事内容を教えたり、意見を交換したりという、私たちのホテルで働くスタッフにとっても有意義だったと思います。

Halca
たとえば今回当サイトで記事を書いて、その記事を見た人が「うちも是非」みたいなことになった場合受け入れてもらう事は出来るのですか?
鈴木さん
全然ウェルカムです。
ただ、私たちのサービスが優れているとは思っていなくて、むしろ受け入れることで、自分たちが普段行っていることで気づくことがあればと思います。

今回のホテルスタッフとは別の視点からくる企業や、他業種であったとしても、お客様という目で、ホテルを利用する側の意見が聞けると思うので、それはさらにありがたい話だなと思います。

百瀬さん
ハノイ市内のホテルでもイイんですか?
鈴木さん
まぁ……大丈夫ですね!
うちのホテルがものすごい特別な技を持っているわけではないので、なにも隠すようなことはないですかね。

逆にウチでいいのかなという心配の方があります。今回の話でも、それを一番心配していました。

百瀬さん
ぜんぜん、むしろ123ホテルで良かったなぁと思っています。

というのも、規模的にあまり大きくなりすぎると、研修の内容が薄くなっちゃうんですよね。

普段フロント業務のみを行っているスタッフが、今回ハウスキービングやレストランなどでも研修を受けさせていただいてるので、そういう意味では内容的に凝縮している研修でした。ココだからこそできたかなーと思っています。

鈴木さん
そうかもしれないですね。

あとやはり日本人がフリーで動ける、現場のスタッフ+マネジメント層も一応参加して、みんなでケアするみたいな体制がとれたのは、こういう規模のホテルだからかなぁと思いますね。

三ツ星とかも担当者が1人いて、その人が全部みてというカンジですからね。

百瀬さん
むしろ私の方が全然準備していなくて、研修の当日来たら梶原さんが研修のスケジュールをきちんと日ごとに立ててくれていて、なんかすみません(笑)
梶原さん
いえいえ!
鈴木さん
スケジュールを立てたことは、うちのスタッフにとっても良い経験になりました。

もし今後も研修を受け入れることがあれば、こういうカンジでやれば良いんだな! という流れがわかりました。いつもと違うことをやって大変でしたけど、良かったなと思いますね。

Halca
鈴木さんから見て、今回の研修で来たスタッフはどうですか?
鈴木さん
サービス業ってやっぱり、技術より素材というか、本人の心からの気持ちが出るかどうかだと思うので、そういう意味では地方のスタッフほど可能性があると思いますね。

つくり笑顔か自然な笑顔かだったら、自然な笑顔の方が訴えられるというイメージです。

つくり笑顔をしようとか考えていない、もともと素直なスタッフが揃っていたのかもしれませんが、なんとなく日本語でいうところの「スカしていない」ところが良いですね。

ベトナム人の男性は、笑顔を出すのがカッコ悪いみたいに思っている人もいるのですが、そういう部分もなく、素直だなぁと感じましたね。

サボるにしてもちょっと悪いことしているみたいな表情を出す。堂々と開き直っていないところがうちのスタッフ達とは違うなぁと思います。なんか悪いなぁーみたいな、罪悪感を感じながらという雰囲気がありますね。

Halca
なるほど、ありがとうございます! 

参加スタッフと鈴木さん、梶原さん、百瀬さん。最終日にニンビンのスタッフが研修のお礼に刺繍の絵をホテルにプレゼントしました。

1-2-3ホテルのおすすめポイント

Halca
ここからは、日本からの出張者さんなどに向けて、ホテルのおすすめポイントを教えていただけませんか?
鈴木さん
強みで言えば、施設面では4つ星・5つ星にはかなわないですけど、コンパクトであるがゆえにお客様との距離は近いかなと思いますね。

あと何かありましたら私たち日本人2人が対応するので、お客様としてはやっぱり頼りになっているかなと思いますね。

フットワークの軽さだけが取り柄なんです(笑)

何かありましたら、どこかお店一緒にお連れしたりもしますし、「ちょっとココどういう所?」ということでしたら、じゃあご案内しますよとお伝えしてお店まで同行することもあります。うまく距離間を保ちながらですけども。

深入りはもちろんしないですが、2人の日本人がいることによって、そこまで大きく負担にならずに、ちょうどいい距離感を保っているのかなって思いますね。

Halca
日本人が2人常駐しているからならではの強みですね。
鈴木さん
しかもこのホテル内に住んでいるんですよ(笑)
梶原さん
最悪、夜中でもなんでも「来い」って言われたら行くしかないです。
百瀬さん
行ったことありますか実際?
梶原さん
ありますよ。
Halca
えーーー!!!
百瀬さん
えーーー!!!
鈴木さん
スタッフは日本語を勉強している段階なので、完全に日本語でサービスが提供できるわけじゃないということもあり、私たち日本人でカバーしています。

もちろん日本流のサービスとしてピシッとするのも重要だと思うのですが、うまく言えば。一番は、アットホームさを前面に出していますね。

あとは、純粋にお客様にストレスなくゆったりしてもらえればというレベルまで引き上げていけるように、スタッフ教育に当たっています。

日本流を全て押し付けてしまうと反発が出るので、そこらへんのバランスっていうのは2人で色々と確認し合いながら「これ言ってもイイのかな」「僕は止めといたほうがイイ」っていう、そういうところの駆け引きは、2人いるからできることじゃないかって思いますね。

百瀬さん
ひとりだと「日本人VSベトナム人」みたいになってしまうときもありますよね。
鈴木さん
バランスをうまく取るのが大切ですね。
私が強くいう時は、梶原は控えめにするなど、2人が一緒になるとダメなので、片方が意見を言って、片方がケアっていう、違う見方をしながら指導しています。

あとは、うまく感情に流されずに、極力やるようにはしていますね。

梶原さん
そうですね。
今後出店してくる会社とか、サービス業関係だととくに、日本人ひとりでくると、距離をおかなきゃって逆に思う可能性があるんですよね。

仲良くなりすぎても言うことを聞かなくなりますし、一辺倒じゃない色んなことを試せるっていうことで、2人常勤するというのはオススメしたいですね。

あまり長くいると、この2人の関係性が悪くなって全体に影響がでるっていうのも、それはそれで問題だと思うんですが(笑)

2人いるとどっちかが試しながら、試行錯誤がやりやすいですよね。

百瀬さん
うらやましい(笑)
鈴木さん
嫌味みたいになっちゃいましたね(笑)

息ピッタリのお二人

鈴木さん
実際に僕らの中でもホテル内で起きた問題や出来事に対して見方が違うので、中間になったり多様になったりするから、日本人2人の考え方とベトナム人の考え方がミックスしてっていう、なるべく良い答えを見つけるようにしていくってカンジですね。
Halca
私も前職は日本人ひとりだったので、日本の文化なのかワガママなのかわかんないですよね。
鈴木さん
そうなっちゃいますよね。向こうとしてもね。
Halca
それを説明しようにも、ホント報連相すら説明するの難しいじゃないですか。「そんな報告しなくてイイだろ」みたいな。
梶原さん
そうですね。
日本人が2人いるから、私たちはこういう風に働いてるんだよっていう。報連相しかり、例を示せるっていうのもメリットかなと思いますね。
Halca
最後は、日本人が2人常勤することのおすすめになりましたね(笑)
鈴木さん
あっ、そうですね(笑)
Halca
本日は、ありがとうございました! 

いかがでしたでしょうか?
色々な立場の方の参考になるお話が聞けたのではないかと思います!

ホテル情報

ホテル 1-2-3 ハノイ
住所:34 Nam Ngư, Cửa Nam, Hoàn Kiếm, Hà Nội
電話番号:024 3942 4061
Homepage:http://hotel123hanoi.com/

(写真提供:百瀬さん)
(Special thanks!:Metくん



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ABOUTこの記事をかいた人

宮城県仙台市出身。2013年6月からベトナム・ハノイ在住。 ベトナム在住そして、独身女性だからこそ書ける記事を提供できるよう日々奔走中。自称ハノイ美容マニア。趣味である各国の「民族衣装」撮影時にベストなコンディションで臨めるよう、日々新しい美容方法を試している。 本人はしっかりしているつもりなのに、度々変な事に巻き込まれる。地元の後輩からは『生きるコントby大宮エリー』と言われている。