ベトナムで高品質な豆腐を販売する”豆腐マイスター”カオミンケンさんインタビュー後編

昨日に引き続き、ベトナムで日本の技術を使った高品質の豆腐を販売しているVi Nguyen社の取締役副社長カオミンケンさんのインタビューをお届けいたします。

まだ前編をご覧になっていない方は、こちらからどうぞ!
https://viethich.com/vi-nguyen-part-1/
今回は、豆腐へのこだわりや、会社としての今後のミッションなどを色々なお話を伺いました。

豆腐マイスター、カオミンケンさんインタビュー

Halca
豆腐へのこだわりを教えてください。
カオミンケンさん
1つが大豆ですね。
前編でお話ししたようにベトナムの大豆は信用できない。安心安全じゃない、遺伝子組み換えまくっている。だから自ら行って農家さんを選定しています

農家さんもいろんな種類の大豆があるんですよ。お米だったらコシヒカリ・ササニシキ・あきたこまちとか色々あるじゃないですか。同じように大豆もいろんな種類があるんですよ。

それで一個一個豆腐を試作して、食べてみて、どれが一番美味しいかっていうのを決めて、じゃあこの農家さんのこの種類の大豆を使いますっていうので契約栽培。

農家さんに「これ作ってください、作ったやつ全部買いますから、全部担保できますから」って契約栽培をして、ベトナムまで持ってきています。

これかなりこだわっています。

ちなみにその農家さんって実は品質の良い大豆を生産していて有名なんですね。日本にもガンガン輸出してるんですよ。

だから日本の大手の豆腐メーカーや納豆メーカーさんも、その農家さんから大豆を大量に買って作っているんですね。

例えば納豆だったら、誰でも知っている某大手納豆メーカーさんの大豆も私たちと同じ農家さんから買っています。それくらいすごい高品質の農家さんから直接買い付けているっていうのが1つです。

だからすごく美味しい。で、当然豆腐を作るための機械は、日本の機械を使ってやっています。それで、”にがり”をちゃんと使っています。

”にがり”っていうのは、凝固剤の一種で、これを豆乳に入れると固まってお豆腐になるんです。その凝固剤に何を使うかっていうのが、大きな味の分かれ目になります。そして世界的に見て、にがりを使っているのはほとんど日本の豆腐だけなんです。

海外のお豆腐は、にがりじゃなくて石膏などを使っていて、するとどうしても味が変わってしまうんですよ。

じゃあなんで海外はにがりを使わないかっていうと、にがりで豆腐をつくるの難しいんですよ。結構失敗しちゃうんですね。

だから海外ではにがりを使わないんですけど、ちゃんとうちはにがりを使ってますよっていうところですね。大豆は良い物、機械は日本製、にがりを使っている。あともう1つのこだわりは安いことです!

結構頑張って安くしています。スーパー行ったらわかりますけど、うちの豆腐は相当安いです。いろんな種類の、いろんなメーカーさんの豆腐が並んでいる中でも一番下か下から2番目くらいの価格でやっています。

Halca
へー!
カオミンケンさん
多分でも使っている大豆の値段、原料は一番高いです。
Halca
なんでそんな低価格で販売できるんですか?
カオミンケンさん
経営努力です。
具体的にいうと、色々ありますけども、品質とは関係ないところはお金かけなくてもいいって割り切っています。具体的にいうとこのパッケージとかは、父親がパソコンで自分で作っているんですよ。

マウス使って「うーん」って作っているんです。だから全然パッケージはお金を使っていないところですね。

あとスタッフ全員ベトナム人だけでやっているというのも理由の一つです。日系の会社はスタッフが英語や日本語できないといけなかったりで人件費が上がるじゃないですか。

うちはもう全員ベトナム人スタッフで英語も日本語もできないから、人件費はローカル水準に抑えられます。その他にも色々頑張って突き詰めて、コスト削減しながらやっているんで、安い価格が実現できているってことですね。

あ、あと僕自身はずっと給料ゼロで働いています。これも、製造コストを少しでも安く抑えて消費者の皆様に還元するためです。日本の豆腐をベトナムの一般家庭に広めるために、販売価格を出来る限り安く抑えています。

Halca
えっ!? お給料なしでどうやってベトナムで暮らしているんですか!?
カオミンケンさん
日本の家を賃貸に出していて、その家賃収入が僕のベトナムでの生活費です笑。
Halca
なるほど…ケンさんの本気で豆腐を広めようとしている気持ちが伝わってきます。
Halca
続いて、商品開発で苦労した点などをお伺い出来ますか?
カオミンケンさん
そうですね、これは特に創業当初が一番苦労しました。
父親はベトナムの豆腐は安全安心じゃないしまずいから、日本の美味しい安全安心な豆腐を作ったら売れるだろうと。

けど実際は、全然売れなかったんです。

全然売れなくて、最初の5年間くらいはけっこう苦労したみたいですね。ちょっとずつ売れてはいたみたいですけど、やっぱりなかなか日本のお豆腐っていうのが実はベトナム人に支持されないんですよ。

やっぱりベトナム人はベトナムの豆腐を食べ慣れているから、そっちの方が好きなんですよね。日本人は日本の豆腐を食べているから、日本とベトナムの豆腐を食べ比べたら、それは当然日本の豆腐がうまいって思う。

それをベトナム人もうまいと思うだろうっていうのが大きな間違いで、全然受けなかったんですね。

全然売れなくて、どうしたら売れるんだろうって、いろいろ苦労して、5年くらい前にベトナム人向けにカスタマイズしたお豆腐を開発したんですね。これがベストセラーです。
これを作って一気にハネた。

ベトナム人のお豆腐の嗜好だとか、ベトナム人がお豆腐をどう調理して食べているだとか、どういう味付けで豆腐を食べているのかっていうのをいろいろ研究をして、それに合わせて作ったんです。

ただ、完全に迎合しちゃうとよくあるそこらへんにあるベトナムのローカル豆腐と一緒になっちゃうんで、ベトナム人の嗜好を取り入れつつ、大豆をこだわりつつ、にがりを使いつつ、日本のお豆腐の良さも取り入れました。その結果、日本人も美味しく食べられる、ベトナム人も美味しく食べられる、日本人とベトナム人の両方がおいしいと思える豆腐を作ったんです。それがコレ。

ヒット商品! 絹豆腐

カオミンケンさん
これを作ってから一気に飛び跳ねて、いまはもうどこのスーパー、とくにホーチミンのスーパー行くとどこでも売っています。それぐらい超人気のお豆腐になりました。

ハノイだとロッテマート、AEON、Big C、Fivimartなどで売っています。なんでこういうものを作れたかっていうと、やっぱり父親が研究者気質で、研究開発でいろいろ実験しながらモノ作りをするっていう経験に長けてて、しかも豆腐出身じゃないから固定観念がないんですね。

固定観念がないからゼロベースで豆腐を新しく開発できたんですよ。これ製造の具体的なことは企業秘密なんで言えないですけど、日本の豆腐屋さんでは絶対作れないです。

もう完全にパラダイムチェンジ。日本人のお豆腐屋さんじゃ思いつかない工夫をしています。

その工夫を施すことによって、ベトナム人も美味しい日本人も美味しいって思える豆腐を作れたんですね。

これは父親が豆腐の研究を重ねて、実験を重ねて、実験失敗トライアンドエラーを繰り返したおかげです。この話を聞くと食べてみたくなるでしょ?(笑)

Halca
はい!

実際に試食させていただいたんですが、豆腐本当に美味しかったです。

カオミンケンさん
美味しかったでしょ? 日本人も美味しいと思う、ベトナム人も美味しいと思う。日本人とベトナム人の両方が美味しいと思う豆腐って世界でこれだけ。あとはベトナム人だけが美味しいと思う豆腐か、日本人だけが美味しいと思う豆腐だけなんです。

この豆腐は、良いとこ取りしています。すごいですよ。

Halca
すごいです!!

続いて、今後開発予定の商品は何かありますか?

カオミンケンさん
具体的にどうっていうのはなかなか言えないところもあるんですけど、当然これからもお客様のニーズが大きいということであれば、いろいろと作っていきます。

ここまで、豆腐の話しかしていないですけど、こんにゃくとかも作っています。こんにゃく、しらたき、それとうちではこんにゃくと豆腐を作っているので、それを混ぜた”豆腐しらたき”みたいなのも自分たちで開発しました。

カオミンケンさん
豆腐しらたき、ベトナムで結構売れてるんですよ! こんにゃくと豆腐を混ぜるという発想、日本じゃ考えられないんですよ、なんじゃそれって! なっちゃうと思うんです。

でもゼロベースでベトナム人に受けるものって考えて作ったのがこれ。ベトナム語でミーと呼んでいます。カップラーメンの麺とかもベトナム語でミーって言うんですが、

豆腐しらたきは見た目がラーメンの麺に似ているんです。だからミーって言ってるんですね。ベトナム人の感覚に合わせて作っているんですよ。

これからも色々とニーズがあるものがあれば開発して、商品を出そうと思っています。

Halca
今後のミッションを教えてください。
カオミンケンさん
ミッションは、日本とベトナムの架け橋になることです。父親もそうだし僕もそうですけど、日本で育って、日本になにか恩返しをしたいっていうのがあって、そんな自分たちができるベストの恩返しって何か、日本とベトナムに対する貢献って何かを考えるとと、やっぱり架け橋になるってことですよね。

そのなかで、こういう日本のお豆腐とか、日本のこんにゃくのような伝統食材を、ベトナムのローカルの人たちに広めたいと思っています。

広めることによって、日本側からしたら、日本の伝統食品がベトナムのローカル層に浸透しているのって結構すごいじゃないですか。

いま日本食ってベトナムに結構ありますよ。でもそのほとんどがローカルの中間層まで浸透していないんです。日本の商品・日本の食べ物って、特に新興国ではほとんど富裕層にしか浸透していないんですね。

中間層、具体的には月収3万円ぐらいの人たちが日常的に食べるくらいにまで広まっている日本食材というのは、たぶんほとんど無いと思います。

Halca
そうですよね。
カオミンケンさん
でも実は、日本の豆腐は私たちが既に結構浸透させているんですよ。うちの商品は、市場とかでも売っていますからね、青空市場。それぐらい実は浸透しているんですよ。

当然ベトナム人は知らないですよ。これ日本の食べ物って知らずに、普通にベトナムの食べ物だと思って食べています。気づかないうちに日本の文化が実は浸透していて、彼ら、彼女らの日々の美味しい食卓だとか健康に貢献しているんです。

日本人からしたら、日本の文化が実は広まって、ベトナムの人たちのハッピーに貢献しているっていうのはめちゃくちゃ嬉しいじゃないですか。

そういうのをこれからも追求していきたいなって思いますね。なので僕らは頑張って、美味しい食べ物を安く提供しています。

安くしないと中間層は買ってくれない。美味しくて高い日本の食べ物はいっぱいありますよ、ベトナムには。でもそれじゃ中間層には浸透しない。中間層に浸透しなきゃ意味がない、面白くない。

なので、美味しくて、安いものを頑張って作って、それを中間層に広めていくっていうのをこれからも頑張っていきます。

さっき言ったようにこの豆腐、日本の某超大手メーカーと同じ高品質大豆使っているのにめちゃ安い! なぜそれができるかっていうと、さっき言ったように不必要なコストを抑えてるってのもあるんだけど、一番はそういうミッション、ビジョンがあるから、そのためにやっているんです!

Halca
素晴らしいですね。
Halca
最後に一言お願いします。
カオミンケンさん
このお豆腐は日本とベトナムの架け橋になっている豆腐です!
架け橋ってどう言うことかって言うと、日本の技術で造られた、本物の日本食材であるこの豆腐が、ベトナムの一般の家庭にまで広まっているということです。

ベトナムにはよく怪しい食材があるじゃないですか? NON-GMOって書いてあるのに、食べてみると全然NONーGMOじゃない、偽物がいっぱいあるんですよ。

それとはワケが違う。 日本の豆腐マイスターが作った美味しいお豆腐です! これが本当に市場にまで浸透しています! 

なので、日本人の皆様、うちの豆腐をお店で見つけたら是非買ってください! 美味しいですし、買うことによって、皆さんも日越の架け橋になることができますので、是非よろしくお願いします! みなさまで架け橋になりましょう!!!

Halca
熱いメッセージありがとうございました!

いかがでしたでしょうか?
皆さんもきっと「今すぐ豆腐を買いに行きたい!!」と思いましたよね? 是非、実際にこだわりのお豆腐を味わってみてください!

ケンさん、今回はお時間をいただきありがとうございました!

ハノイでの取り扱い店舗情報

現在、下記店舗にて販売中です!なんと、昨日(2018年06月30日)ハノイ市内のFIVIMART全店舗でVi Nguyen社の豆腐がで販売スタートになりました。おめでとうございます!!

お求めは、お近くの上記スーパーで!

会社ホームぺージ

Vi Nguyen Co., Ltd.
http://vinguyen.vn/

(Special thanks!:Metくん



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ABOUTこの記事をかいた人

宮城県仙台市出身。2013年6月からベトナム・ハノイ在住。 ベトナム在住そして、独身女性だからこそ書ける記事を提供できるよう日々奔走中。自称ハノイ美容マニア。趣味である各国の「民族衣装」撮影時にベストなコンディションで臨めるよう、日々新しい美容方法を試している。 本人はしっかりしているつもりなのに、度々変な事に巻き込まれる。地元の後輩からは『生きるコントby大宮エリー』と言われている。