前回は、ニンビン省のホテルスタッフの研修について青年海外協力隊員の百瀬さんにお話を伺いましたが、今回は、スタッフの受け入れを快く快諾してくださったというハノイの日系ホテル1-2-3ホテルの日本人マネージャー2人にお話を伺いました。前回お話を伺った百瀬さんも交えて色々な立場でのお話を伺うことが出来ました。
※前回の記事はこちら↓
1-2-3ホテルのマネージャー鈴木さん&梶原さんインタビュー
スタッフ研修について
そんな中で、百瀬さんが、研修の受け入れ先を探していると聞き、「ウチで良ければどうぞ」とお伝えしました。同じ日本人ですし、なにかできることがあればという思いで受け入れたのがキッカケですね。
別の業種であれば、同じような意味合いで「日系の企業がどのような接客をしているのか」ということを見るために来られたことはあったのですが、業種が違うので、サービスを体験するというよりは話を聞きに来たというカンジでした。
今回はじめてホテルのスタッフを受け入れたので、実際に仕事内容を教えたり、意見を交換したりという、私たちのホテルで働くスタッフにとっても有意義だったと思います。
ただ、私たちのサービスが優れているとは思っていなくて、むしろ受け入れることで、自分たちが普段行っていることで気づくことがあればと思います。
今回のホテルスタッフとは別の視点からくる企業や、他業種であったとしても、お客様という目で、ホテルを利用する側の意見が聞けると思うので、それはさらにありがたい話だなと思います。
うちのホテルがものすごい特別な技を持っているわけではないので、なにも隠すようなことはないですかね。
逆にウチでいいのかなという心配の方があります。今回の話でも、それを一番心配していました。
というのも、規模的にあまり大きくなりすぎると、研修の内容が薄くなっちゃうんですよね。
普段フロント業務のみを行っているスタッフが、今回ハウスキービングやレストランなどでも研修を受けさせていただいてるので、そういう意味では内容的に凝縮している研修でした。ココだからこそできたかなーと思っています。
あとやはり日本人がフリーで動ける、現場のスタッフ+マネジメント層も一応参加して、みんなでケアするみたいな体制がとれたのは、こういう規模のホテルだからかなぁと思いますね。
三ツ星とかも担当者が1人いて、その人が全部みてというカンジですからね。
もし今後も研修を受け入れることがあれば、こういうカンジでやれば良いんだな! という流れがわかりました。いつもと違うことをやって大変でしたけど、良かったなと思いますね。
つくり笑顔か自然な笑顔かだったら、自然な笑顔の方が訴えられるというイメージです。
つくり笑顔をしようとか考えていない、もともと素直なスタッフが揃っていたのかもしれませんが、なんとなく日本語でいうところの「スカしていない」ところが良いですね。
ベトナム人の男性は、笑顔を出すのがカッコ悪いみたいに思っている人もいるのですが、そういう部分もなく、素直だなぁと感じましたね。
サボるにしてもちょっと悪いことしているみたいな表情を出す。堂々と開き直っていないところがうちのスタッフ達とは違うなぁと思います。なんか悪いなぁーみたいな、罪悪感を感じながらという雰囲気がありますね。
参加スタッフと鈴木さん、梶原さん、百瀬さん。最終日にニンビンのスタッフが研修のお礼に刺繍の絵をホテルにプレゼントしました。
1-2-3ホテルのおすすめポイント
あと何かありましたら私たち日本人2人が対応するので、お客様としてはやっぱり頼りになっているかなと思いますね。
フットワークの軽さだけが取り柄なんです(笑)
何かありましたら、どこかお店一緒にお連れしたりもしますし、「ちょっとココどういう所?」ということでしたら、じゃあご案内しますよとお伝えしてお店まで同行することもあります。うまく距離間を保ちながらですけども。
深入りはもちろんしないですが、2人の日本人がいることによって、そこまで大きく負担にならずに、ちょうどいい距離感を保っているのかなって思いますね。
もちろん日本流のサービスとしてピシッとするのも重要だと思うのですが、うまく言えば。一番は、アットホームさを前面に出していますね。
あとは、純粋にお客様にストレスなくゆったりしてもらえればというレベルまで引き上げていけるように、スタッフ教育に当たっています。
日本流を全て押し付けてしまうと反発が出るので、そこらへんのバランスっていうのは2人で色々と確認し合いながら「これ言ってもイイのかな」「僕は止めといたほうがイイ」っていう、そういうところの駆け引きは、2人いるからできることじゃないかって思いますね。
私が強くいう時は、梶原は控えめにするなど、2人が一緒になるとダメなので、片方が意見を言って、片方がケアっていう、違う見方をしながら指導しています。
あとは、うまく感情に流されずに、極力やるようにはしていますね。
今後出店してくる会社とか、サービス業関係だととくに、日本人ひとりでくると、距離をおかなきゃって逆に思う可能性があるんですよね。
仲良くなりすぎても言うことを聞かなくなりますし、一辺倒じゃない色んなことを試せるっていうことで、2人常勤するというのはオススメしたいですね。
あまり長くいると、この2人の関係性が悪くなって全体に影響がでるっていうのも、それはそれで問題だと思うんですが(笑)
2人いるとどっちかが試しながら、試行錯誤がやりやすいですよね。
息ピッタリのお二人
日本人が2人いるから、私たちはこういう風に働いてるんだよっていう。報連相しかり、例を示せるっていうのもメリットかなと思いますね。
いかがでしたでしょうか?
色々な立場の方の参考になるお話が聞けたのではないかと思います!
ホテル情報
住所:34 Nam Ngư, Cửa Nam, Hoàn Kiếm, Hà Nội
電話番号:024 3942 4061
Homepage:http://hotel123hanoi.com/
(写真提供:百瀬さん)
(Special thanks!:Metくん)