ベトナムのローカル会社AIC Travelで働く佐藤さんインタビュー

今回は、ご連絡をいただき、ベトナムのローカル旅行会社で、現地採用スタッフとして働く佐藤さんに色々とお話をお伺いしました。

AIC Travel佐藤さんインタビュー

Halca
よろしくお願いします。
佐藤さん
よろしくお願いします。
Halca
まず簡単に自己紹介からお願いします。
佐藤さん
AICトラベル佐藤と申します。

経歴は、まず英語についてですが、将来海外で働きたいなとずっと思っておりまして、英語科の高校に通いそこで学びました。高校卒業後は、フライトクルーになりたくて旅行の専門学校に通い、そこで、フライトクルーやCAになるための勉強をしていました。

ただ、就活をしていた際に、日本の航空会社の場合は、女性社会なので、男性だとどうしてもCAにはパスできなくて、旅行が好きだったのと、英語が活かせるということで、新卒で日本の大手旅行会社に入社し、丸2年働きました。

もともと海外支店に行くのが目標だったのですが、働く人みんなが海外に行きたい人たちの集まりというか…、「甲子園常連校に野球の上手な人が集まってスタメンになれるのは一部」みたいな感じだったので、それだったらまだ当時22歳だったので、現地採用でもイイかなっていうので、会社を辞めて転職することにしました。

そこで、メキシコ、マレーシアとベトナムの3つの旅行会社から内定をいただきました。ただ、メキシコとマレーシアの会社は駐在案件で、日系企業でした。そこでやることは、現地の日本人のコミュニティに入って、完全に日本語だけでどっぷりやってくれっていう仕事で、それだと求めているものが違うなと感じました。

ベトナムの案件だけ、現地採用で社長も上司も同僚も全員ベトナム人という環境でした。まだできて4年目の会社だったので、日本人スタッフはいなくて、社長からは、「給料は、ほかの日本の会社よりも低いけれども、自分の好きな裁量で、大きくするのも、小さくするのも、佐藤君次第だよ」と言われました。

メキシコとマレーシアとベトナムで考えたときに、もし30代40代で家族もいたら、安定とかで駐在案件で行ったと思うんですけど、まだ22歳で結婚もしてないですし、独身だったのと、海外で挑戦してみたいなって気持ちがあったので、今働いているハノイのAICトラベルに決めました。


Halca
AICトラベルさんについて、教えていただいても良いですか。
佐藤さん
はい。弊社は、ベトナムの旅行会社です。
日本からのお客様の受け入れと、これからやろうとしているベトナムで暮らしている日本人向けのツアーや、チャイニーズマーケット、オーストラリアへのツアー、あと訪日ツアーなどを行っています。

具体的には、中国語のできるベトナム人のスタッフが中国からの受け入れと、ベトナム人の中国に送客、英語のできるスタッフがベトナム人のオーストラリア送客を行ったり、いま日本人がベトナムに行くというよりもベトナム人の訪日旅行、花見とかが凄く流行ってるので、ベトナム人のお客様を日本に送客するツアーもあります。

総合旅行会社として、日本人マーケットも、ベトナム人マーケットも、中国人マーケットも、オーストラリアマーケットもいろいろと幅広くやっております。
ベトナムにある日系旅行会社の場合は、日本人マーケットだけなので、そこが違いだと思います。

Halca
なるほど。
そのなかで佐藤さんはどのようなことをされているんですか?
佐藤さん
僕はいま受け入れ、インバウンドといって、日本の旅行会社のクラブツーリズムさん、阪急さん、あと読売旅行さんからの現地の受け入れ先として、例えばベトナムで体調を崩されたお客様、パスポートをなくされたお客様、盗難にあってしまったお客様などの緊急対応を行ったり、日本からのお見積り依頼が来たりとか、ツアーの依頼対応ですね。

ベトナム現地にある会社だからこそできる情報とかツアーとかもあるので、そういったものをうまくまとめて、こちら側からツアーを企画提案などもしています。

Halca
先ほど、今後ベトナム在住日本人に向けたツアーを行う予定と伺ったのですが、具体的にどのような内容か教えていただけますか?
佐藤さん
はい、ベトナムに住んでいる日本人、とくにハノイだと、ご年配の方が多いかなという印象があり、ご年配の方だと、旅行に行きたいけども、ネットだとやり方がわからないから、信頼があるところでツアーを申し込みたいという話をよく聞きます。

ただ、日系旅行会社などで申し込むと日本語が通じて安心な分、少し割高なんですよ。

Halca
確かにそうですね。
佐藤さん
日系旅行会社の場合は、ハロン湾ツアーも1日100ドルほどするのですが、弊社なら、ベトナムの旅行会社だから同じクオリティでもうちょっと安くできるなぁって言うのもあるので、そこで価格で戦えるかなって思っています。

あとベトナムの旅行会社だからこそ、もうちょっと踏み込んだ、例えば定番どころのハロン湾、ハノイ、ダナンだけじゃなくて、中国国境のバンゾックの滝(Thác Bản Giốc)とかのほうとか、もうちょっとカンゾー(Cần Giờ)のほうとか、そういったところももっとフォーカスをして、他社ではやってないマイナーな秘境とかもっと掘り起こしていきたいなぁと思って、企画を立てています。

xx__sarah__xxさん(@sarah_0202_travel)がシェアした投稿

バンゾックの滝

A post shared by The pig balloon (@cun_1111) on

ホーチミン市カンゾー県

Halca
行ってみたい!! どちらも魅力的な場所ですね。

先ほどお伺いしてしまった気もしますが、AICトラベルさんに依頼する強みはなんですか?

佐藤さん
強みは価格と、あとはやっぱり日本人スタッフとして私がいるので、もしかしたらすごくベタなのかもしれないですけど、他の日系旅行会社さんに負けないぐらい手厚く提案力とか企画力で勝負しています。

あとは、ベトナム人スタッフと知恵を合わせて、大手にはできないような、既成概念を打ち破るツアーを提案していきます。

ベトナムと言えばダナンとかホイアンとかしか知名度はないと思うんですけど、まだ日本人にとっては無名なところで、ベトナム人にとっては有名なところをブレイクさせたいなっていう気持ちはあります。

Halca
新たな観光地がうまれるかもしれませんね!

佐藤さんが、ベトナム国内で一番魅力的と感じる観光スポットは何処ですか?

佐藤さん
そうですねー、僕が一番好きだなと思うのは、先ほども名前を出しましたが、バンゾックの滝っていう中国との国境、この前イッテQで手越さんとデヴィ夫人が行っていた滝があるんですけど、世界で4番目に大きいとされる滝なんですよ。

行くまでが少し大変なのですが、到着して滝を見れば、その美しさに疲れも吹っ飛びます。

あとはその近くにあるバベ湖(Hồ Ba Bể)っていう大きい淡水湖があるんですけど、そちらもとても綺麗です。

ハノイ近郊の観光地ですとサパとかハロン湾は、ベトナム人も中国人も欧米人も多いですし、もう観光地化されているんですけど、バンゾックの滝とかバベ湖とかはまだまだ欧米人、中国人ほとんどいないので、秘境だなぁと思います。

バンゾックの滝

A post shared by 85mm_ (@85mm_) on

バベ湖

Halca
バンゾックの滝にますます行ってみたくなりました!
AICさんで、車をチャーターして行けるんですか?
佐藤さん
はい。参加人数に合わせて、1名様からでも、10名様からでも、お客様の希望に合わせてプライベートなツアーを作成します。
Halca
ありがとうございます。

続いては、働く環境についてお伺いします。スタッフの中で日本人は、お一人と聞いたのですが、ベトナム人に囲まれた環境で働くのはどうですか?

ちなみに佐藤さんは統括するマネージャーなんですか? それとも同じ立場ですか?

佐藤さん
私はいま部長代理、チーム内のナンバー2として働いています。
僕の上に1人、ベトナム人女性の部長がいて、その下です。

ベトナム人と働いていて、良いところはオン、オフがハッキリしてるので、無駄にだらだら残業したりとかしないんですよ。
もう17時になったらピタっとみんな帰るんですよ。

あとはあまり喧嘩…っていうほどでもないですけど、言い争いが起きた時に翌日まで持ち越さないことですね。仕事しているとどうしても意見が合わないこととかってあるじゃないですか。

ただ、ベトナムの場合はその場で言い合ったらその場で終わる。日本の場合だとなんか根に持ったりとか、あの人はあぁだからっていうのがあると思うんですけど、ベトナムの場合それが無いのかなと。ケロっとしていられるので、言い争いをしても、精神的な負担はないですね。

Halca
良いですね!
佐藤さん
ただ…、ベトナム人たちが帰宅する17時だと、日本では夜の19時で、まだ日本で働いてる取引先もありまして、ベトナム時間で17時30分とかに「至急メールで返事ください!!」とか言われても、既にみんな帰っちゃっているので難しいですね。

あとは、就業の10分前とか5分前とかに至急のメールがきたとしても、日本人としてはそれはやらないといけないですけど、ベトナム人のスタッフたちに任せると「もう明日にしよう」って帰ってしまったりですとか、そこの感覚を伝えるのが難しいですね。

日本の会社と取引をしているので、そこをどれだけ日本側に寄せるのか、それとも私がベトナム側に寄せられるように調整していかないといけないのか…そこは、常に自分で考えながら調整していかないといけないので、難しいところですね。いつも悩みます。

ベトナム側に寄りすぎちゃうと、日本側から「佐藤さんに行ってもあんまりプッシュが強くないからなぁー。」と思われても困るし、かと言って日本側に立てば、「結局、あなたはベトナムの会社にきているけど、日本にいる日本人と変わらないじゃん!」って思われるのも困りますし、そこが自分で難しいなと…今後の課題ですね。

Halca
良い打開策が生まれると良いですね。

仕事中の佐藤さん

Halca
今後のビジョンについて教えてください。
佐藤さん
現在の目標としては、日本人のジャパニーズセールスを担当しているので、もっとベトナムにいる日本人の方に先ほどもお伝えしましたが、「コアな秘境、ベトナム!」って言うのを発信をしていきたいです。

今後の目標としてやりたいことは、ジャパニーズマーケットだけじゃなくて、将来的にはベトナム人の訪日旅行とか…、いま会社でやっているのがメディカルツーリズムと言って、富裕層のベトナム人が日本に行ってベトナムにはまだない最新の医療とか、日本でしかできない手術とか、そういったことが出来るツアーがあるということを広めていきたいなと思っています。

Halca
そんなツアーがあるんですね!
初めて知りました。
佐藤さん
もう既に販売中のツアーでして、ちょうど先週も、ベトナム人のお客様が日本に行って、日本の病院で検査してもらったんですけど、ベトナムでは治療方法が無いと言われていた病気が、日本の検査結果では、全く違っていたということがありました。

その方は、検査だけして既にハノイに戻って来ているのですが、これからその方と会って、日本で治療を続けるのか、いったん様子を見するのかというのを話す予定でいます。

ベトナムではどうしてもだめと言われていた病気が、日本に行って検査をしてみたら全く違う結果が出たということもよくあるみたいなので、観光目的の旅行だけじゃなくて、旅行を通じて、日本人だけじゃなくてベトナム人にもいろんな世界を見てもらって、皆さんに楽しんでもらいたいなっていうのが僕と会社の今後のビジョンです。

Halca
素敵なビジョンですね!
最後に読者さんに一言お願いします。
佐藤さん
ハノイにある日本人向け旅行会社が提供するツアーよりも1ドンでも高ければ、弊社に言ってください!

ビックカメラのあれじゃないですけど、差額分だけ絶対他社よりも安くして、サービスも負けないくらい頑張りますので、ぜひうちにお問い合わせてください。

あと初回として、Viethichさんを見ていただいた方には5%引きでツアーを提供します。

お問い合わせ時に「記事を見たよ!」と一言言っていただければ5%引きに致しますので、遠慮せず伝えてください! よろしくお願いします。

Halca
オォー! 特典までありがとうございます。

いかがでしたでしょうか?
20代半ばで単身ハノイにやってきた佐藤さんの色々なお話を聞くことが出来ました。
私は、インタビューを終えてからずっと「バンゾックの滝」に行ってみたくて仕方がないです!

会社情報

AIC TRAVEL (Asian Indochina Co., Ltd / Công ty TNHH Đông Dương Á Châu)
住所:Room 1708, Artex Building, 172 Ngoc Khanh, Ba Dinh Dist., Hanoi
電話番号:0962-568-826(日本語)
営業時間:08:00~17:00
定休日:土日祝日
Homepage:http://asiaindochina.vn/jp
facebook:https://www.facebook.com/dongduongachau

(Special thanks!:Metくん



この記事が気に入ったら、投げ銭をお願いします

最小15円から投げ銭可能! 皆様からのサポートが、励みになります。
ご支援ありがとうございます!

ABOUTこの記事をかいた人

宮城県仙台市出身。2013年6月からベトナム・ハノイ在住。 ベトナム在住そして、独身女性だからこそ書ける記事を提供できるよう日々奔走中。自称ハノイ美容マニア。趣味である各国の「民族衣装」撮影時にベストなコンディションで臨めるよう、日々新しい美容方法を試している。 本人はしっかりしているつもりなのに、度々変な事に巻き込まれる。地元の後輩からは『生きるコントby大宮エリー』と言われている。