日本人歯科医師中川翔太先生は、既に退任されております。新しい先生については以下をご確認ください。(外部サイト)
【ハノイ】「なごみデンタルクリニック」 日系デンタルクリニック 日本人歯科医師が着任
まだ前編を読んでいない方は↓からどうぞ!
今回は、クリニックに関する内容の他にプライベートについてもお伺いしました。
なごみデンタルクリニック 中川翔太先生インタビュー
歯周病についてはよく分からずにいる患者さんもかなりいると思います。そういう”わかりにくいもの”をちゃんと検査して、リスクを見える化したうえで、しっかりと治療も受けられるという医院体制を整えています。
歯周病で無くなった骨を再生する・歯肉を移植するということも当院では行なっています。このような治療は、どこの歯医者さんでも受けられるわけじゃないんです。
歯周病は治らない病気ではありません。
当院では劇的に症状が改善する患者さんが数多くおられます。
肉眼では見えない領域までも見えるので、根っこの治療や虫歯を治療するにもすごく精度が上がりましたね。取り残しをしなくなるので予後が明らかに変わります。
「見えるものしか治療できない」というのは歯科医の世界でよく言われる言葉です。見えるものが変わると全然やることが変わるんだなっていうのを実感しています。毎日楽しいですよ(笑)
ハノイでは、1人にかけられる時間がすごく長いので、ちゃんとした治療ができることが良いところですね。
拡大鏡を装着している中川先生の様子
なんか歯医者さんによって「虫歯1本も無いですよ~」って言われたり、「結構たくさんあるから直した方がいいですよ!」みたいに言われるのは、見えている・見えていないとかもあるんですか?
ただ現在は歯の表面に出来ている小さな虫歯は、「削らない」ようになってきています。ちゃんと定期的にフッ素を塗ったり、食生活の改善ができればそれ以上虫歯を進行させることなく管理していけると考えられているんですね。
昔は黒くなっていれば「削りましょう」という傾向がありました。でもやっぱり削らない方がいいんですよ。削ることで歯は崩壊の道を歩みはじめます。
削る、削らないの基準は難しいところですが自分の中では納得のいく線をもって私は診療に当たっていますね。
ですので、治療計画をしっかり説明することから治療をはじめています。
お口の中の写真を撮らせてもらって、それを一緒に見ながら説明して治療に入るようにしているんですね。自分の口の中の写真って、見たことない方が多いので「こんな風に説明してもらうのは初めてです」と言われることも多いです。
さすがに虫歯一本の治療で終わる方にはそこまではしませんが、治療期間が長くなる方には必ず行なっています。モチベーションを保つのにも良いし、分りやすいし、何よりぼくら歯科医側が嘘をつけないっていうのがありますよね。
しっかりとコミュニケーションをとって信頼関係を作るのには、この方法は良い方法だと思っています。数年に及ぶ治療をされている方も沢山おられますので、半年に1回ぐらいは「いまこんな感じになってきてます。」っていうことを説明しなおしたりしていますね。
前に私の妹が何回「奥歯が痛い!」って言っても行ってる歯医者さんで「なんでもない」って言われて、別の歯医者さんに行ったら虫歯だったみたいなことがあったので、写真で見せてもらえると安心できます。
歯医者さんの目で見て「なんでもない」って言われて、でもずっと痛くてみたいなのだと信頼が……。
だからこそ、精度を上げるために写真を撮ることは重要ですよね。
写真に撮っておけばもうどこでも状態を確認できるので資料をスタッフと共有したり、治療計画をスタッフみんなに説明したり。
これはすごい大事にしてるところですね。
資料をまとめるのに、診療外の時間がすごいかかるんですが、ちゃんとした治療をするためなので易きにながされずに続けたいと思っています。
こだわってますねここは。
続いて、ベトナム人スタッフとの接し方で気をつけていることはありますか?
旅をしている時もそうなんですけど、「出会う人とフラットにいよう」といつも思っているので、あんまり上司っぽい振る舞いとかもやってないと思いますね。
ただ治療中になると言いたいことは全部言います。ナースの子達も僕に言いたいことは言いますよ。
治療方針や医院運営のことで考えが違うこともあります。提案されることもありますし。でもそれで良いと思っていて、その中でしっかり話すことが大切かなと。
ベトナムが遅れているとか日本が進んでいるとか、そういう事でなくて考え方のギャップをどれだけ埋めていけるか。
自分が何をやっているかっていうことをちゃんと伝えるようにはしていますね。やっぱり患者さんと日本語を喋っていても、彼女らは横でベトナム語と英語しかわからないので、「この患者さんはこういうことだよ」っていうのを、当然ですけどもちゃんと伝えるようにしています。
ミャンマー難民を治療するメータオクリニックでの一枚(写真提供:中川先生)
日本だと仕事が終わってから稽古に行ける所ってあんまり無いんですよ。
そうなると頻繁には稽古に行けなくてなかなか伸び悩んでいたんですけど、こっちに来てからは、仕事が終わってから韓国人やベトナム人、様々な国籍の人が混ざって一緒に練習する機会に恵まれました。
みんなすごく熱心で、良い仲間に巡り会えましたね。だから楽しくやっています。稽古後にみんなで飲みに行ったりもします。
稽古の後のビールは最高です。
剣道後の写真(写真提供:中川先生)
メイドインベトナムですけど、だいたい5万円ぐらいで全部揃います。
ハノイに工場があって、今度小手が壊れたので直しに行くんですけど、そこに持って行くと修理も可能なようです。
中国、韓国、日本に輸出もされているようですね。結構良質です。普通に使っていて困ることはないですね。
ベトナム人もみんな熱心で、強いですよ! 切磋琢磨しています。
なんかイメージされるような、よくYouTubeとかで上がってる”トンデモ剣道”とかじゃないですよ。
元々日本人の駐在員達の中で剣道をされていた方が教えたりして始まったもので、東南アジアの中でも剣道のつながりができてるので盛り上がってきてますね。ベトナム人は特に熱心だと思います。
週6とかで練習してる子もいます。僕は週1~2回なので、そんなにやらないですけど。
医療関係の友達よりもそういう人の方が多かったので、有名・無名を問わず絵とか芝居とかを観に行くのは好きですね。
ハノイは、あんまりないんですけどね。
この前は、日in越アート展*にも出展しましたよ!
日本では歯医者以外のこともいっぱいやっていて、シェアハウス作ったりとか、お店を作ったりとかもやってたんですけど。こっちに来てからは方が家族との時間を大事にしています。
ベトナムに来てから本業以外のことを始めたという話は、よく聞きますが、その逆は初めて聞きました(笑)。
日本にいるときはいろいろやることがあって、交流範囲も向こうのほうが広かった気がします。まぁでもそれは時間の使い方ですかね。
続いて逆にハノイ生活で苦労してたり悩んでたりすることはありますか?
ありますか?
空気が悪いってことはたしかにあるけど苦労してるって程でもないしそんなに気になってないですね。
元々いろいろ渡り歩いてたので、むしろ発展してるなって思いますよ。
ラダック地方の子どもたちと(写真提供:中川先生)
トイレとかがまず吹きざらしで、崖の下に落とすみたいになってるような場所だったので…。だからハノイの生活はあんまり苦労してません。食べ物もなんでも手に入るし、日本食美味しいですしね。
お子さまの教育のことで苦労するとかもないですか? 幼稚園探しとか学校探しとか。
なんで家から一番近いところのインターナショナルに入れてるんですけど、日本語ちゃんと覚えてくれるかなーとかそういった不安はありますけどね。でも楽しそうに通っているので。
子どもの成長はすごい楽しいですね。今はそれが一番楽しいことです。
もともと不確実なものとか予想できないものが好きなので、そう言う意味では医療もすごい面白いんですよ。全部違うじゃないですか。
反応も毎回違うし。子どもも1日1日全然違うものを見せてくれるので、すごい楽しいですね。
そういう意味でも来て良かったです。
最後に何か一言お願いします!
Nagomiクリニックは、結構外観が派手で……
気取った場所でもないので、少しでも悩みがあれば気軽に来てほしいです。費用はかかったとしても、それに見合った治療内容を提供できるように日々精進しています。
中川先生、今日はありがとうございました!
なごみデンタルクリニック紹介動画
ゴージャスななごみデンタルクリニックさんの様子は、下記動画でご覧ください。
クリニック情報
2F,Indochina Plaza Hanoi.,241 Xuân Thủy,Dịch Vọng Hậu, Cầu Giấy,Hà Nội (インドシナプラザハノイ 2階)
電話:024-3795-4261
日本語直通 0904768018
Homepage:http://www.nagomidental.com/
Facebook:https://www.facebook.com/nagomidental/
診療時間
月曜
9:00~13:00
14:00~18:00
火曜
13:00~20:00
水曜
9:00~13:00
14:00~18:00
金曜
9:00~13:00
14:00~20:00
土曜
8:30~12:00
13:00~17:00
日曜
8:30~12:00
休診日
火曜(午前)
木曜
日曜(午後)
(Special thanks!:Metくん)