先日ご紹介したV-ORGANICを運営する「Orgen」さんで半年間の社会人インターンを行っていた鈴木草介さん。
日本の企業から、ハノイに社会人インターンとして派遣された草介さん、半年間の任期を終えて日本に帰国する直前に集大成としてお話を伺いました。
鈴木草介さんインタビュー
日本の医療業界にて、営業職として働いています。会社のプログラムとして、去年の10月から半年間ハノイに来て、V-Organicで働いています。
今は、27歳で去年の9月に結婚式を挙げまして、その翌週に単身でこちらに来ました。妻も月に1回遊びに来てくれるので、それで一緒に観光を楽しんでいます。
仕事の関係で秋田に4年おりまして、それからハノイに来ました。
妻が秋田出身でして、そこで知り合って今も秋田で待ってくれています。
でも元々このプログラムに参加したいっていうのは、ずっと思っていました。
行けることになった場合には結婚式がもっと先になってしまうため、10月よりも前にどうしても結婚式を挙げたくて、そういう結果になりました。
海外旅行がすごく好きで年に2、3回休みの度に海外旅行していたんですけど、これまで留学経験や海外で暮らした経験がなかったので、外で暮らしてみて、仕事をするってことがどんなことなのか知りたいと思っていました。
そんな時に会社の中で海外のこういうプログラム、半年間特に発展途上国に行って経験を積むというプログラムがあるよっていう公募が出て、自ら立候補して、そこから選考を通って、今に至ります。
私が参加しているのは『クロスフィールズ』というNPO法人と弊社が一緒にやっているプログラムで、その団体では、『留職』と言って、自分の持っている技術や知識を通じて発展途上国に貢献するというおもしろいプログラムを開発しています。
私も少し大きい会社にいるので、自分の仕事、”ここをやりなさい”っていうゴールや業務範囲が限られていたのですが、そうではなくて、これからは環境変化がどんどん厳しくなっていきますし、競争もどんどん激しくなるので、自分で何かを作ってそこから何かを成し遂げるみたいな経験が必要だと思っていました。新卒から入るとなかなかそういう経験ができないのではないかと思います。
ですから、そういうものを若手のうちから経験させるっていうのが目的ですね。
私もここに来る前の一番の目的は、環境が変わった時にそこでも自分で土台をちゃんと作って、一から築き上げて、目標を達成する経験を積みたいということでした。
そもそもべトナムではまだオーガニックとか無農薬の野菜や食品って認知度が低いので、ほとんどの方が手に取らないんですよ。
そこで、オーガニック製品をどんどん普及させていくことを目標に、こちらに来て1ヵ月くらいで、マーケティングマネージャーという肩書をいただきました。
具体的な仕事内容は、認知を向上させる為の取り組み、例えばハノイ市内の他のオーガニックのお店に卸している製品のサポートとか、売り場の強化みたいなことなどを行っています。
加えてV-Organicの売り上げの向上や、ハノイ在住日本人の方々に向けて「こういうお店がありますよ!」っていう宣伝活動を行っています。
ハノイで暮らす日本人の方でも、食に関して悩まれている方は多いので、そういう方々にV-Organicの存在を知ってもらうのが仕事ですね。
あとは、ベトナムの人達が食べ物から発ガンに繋がるっていうケースがすごく多いことに危機意識を感じていて、その課題を解決することが我々の目標なので、そのお手伝いが少しでも出来たらと考えています。
食品とか直接お客様とやりとりするような業界だと、誰かに貢献していると実感できるかなと思って、それを軸にクロスフィールズさんと何度か話し合いをして、最終的にこちらを紹介してもらいました。
改めて仕事で貢献するっていうのはどういうことなんだっけみたいなことをハノイで感じてみたかったんです。
こちらに来てからは、ビジョンが本当にすごく良くて、食べ物でベトナムの未来を変えていく! という大きい夢があるんですけど、それに共感をして半年間ではありますが、しっかりと貢献したいなと思いました。
外資の参入などどんどん来ていますし、あとはここの組織がそれほど大きい組織ではないので、ガンガンすごい速度で物事が進んでいきますね。
「これやる!」って決めたらまずそれをやってみて、だめならもうすぐ辞めて次に行くとか!
日本の企業は、どこもっていうわけではないと思うんですけど、多くの企業が初めにかなりしっかりと物事を考えて組み立てて、ということに時間を割いていますよね。
日本も一回決まれば、一気に物事を進めるんですけど、ベトナムに来ると外資とかの競合も激しくて、スピードが本当に大事だなっていうのに気付きましたね。
あとは外資で働いている日本人の方とハノイで知り合う機会があったんですけど、外資系では、ハノイに全部の決算者がいたりとか決断者がいたりとか、なのでベトナムだけで仕事ができるので速いんだろうなと感じました。
ハノイに住んでいる日本の企業の方とお話しすると結構日本に連絡をしてそっちでもう一回揉んで、こっちに返ってくるとか、スピード感が全く違いますね。
勿論全部の企業ではないと思いますけど、そういう違いを聞くことが多かったです。
凄い優秀な方が多いなって思いました! こっちに来るまでベトナム人を侮っていたわけではないんですけど……。
仕事で知り合う人や、ここで働いている人とか、英語や日本語が堪能な人もいて、地頭もよくて、頭がすごい切れる人もいて、休みの日に一緒にカフェに行ったり、仕事終わりに飲みに行ったりするのですが、色んな話ができるのが素晴らしい機会になっています。
日本にいる時はなんかこう自分が一生懸命仕事やってるってちょっと言いにくい……「熱すぎる!」というか、そういう一生懸命やっていることが恥ずかしいみたいなのがちょっとあったんですけど、こっち来るとみんな仕事を一生懸命やっていて、議論とかもすごい熱くしていて、ベトナムでは「仕事一生懸命やってます!」って言うのが全く恥ずかしくないっていうのがすごくいいなって思いますね。
とても良い刺激になっています。
翻訳した文章を「これ」ってスマホで見せて、向こうもベトナム語から英語や日本語に翻訳したものを見せてくれてコミュニケーションをとるというのをやっていました。
なので進捗がすごく遅かったですね。
私がここに来てから少し経った頃に英語が話せる社員が入社してくれたのでだいぶ改善されましたが、最初のうちはコミュニケーションの部分ですごい苦労しました。
挨拶と、自己紹介簡単にできるくらいと、あと美味しいとか、カワイイとか、それぐらい言えます。
欲を言えばもっと1年でも2年でもいたいなと思うんですけど……。でも今はここに来させてもらった日本の会社、在籍している会社に本当に感謝しているので、まずはそこで貢献したいっていう気持ちがすごい強いです!
これまで営業の一担当者として視野が非常に狭かったなと思うんですけど、ハノイに来ると色んな業務を経験できて視野が広がったと思うので、「日本に帰ったらこういうことできるなとか、日本にいた頃はこういうこともっとできたな」とか、思うようになりました。それを日本に戻ったら挑戦してみたいという気持ちがあります。
あとものすごく良い人が多かったですし、食べ物も日本人に合っていると思います。気候も穏やかですし!
なのでぜひ臆せず来て頂けたらと思います。半年しかいないのに偉そうなことなかなか言えないんですけど、でもそう思います!
そして何より、ベトナムが自分の中ですごい特別な国になりました。大好きになりました! 以上です。
いかがでしたでしょうか?
草介さんは、既に日本に帰国され日本の企業に復帰されていますが、今も次々と社会人インターンとして、ベトナムに来越されている方がいるそうです。
私は常々、「日本の若い方に短い期間でも良いから海外で働ていてみてほしい! 日本の常識が必ずしも世界の常識では無い事を肌で感じてほしい!」と思っていたので、このプログラムは良いきっかけになりそうだなと思います。
皆さんもベトナムで社会人インターンの方に出逢ったら、是非サポートしてあげてください~!
お店情報
住所:5/299 Tây Sơn, Ngã Tư Sở, Đống Đa, Hà Nội
営業時間:6:00~19:00
Homepage:https://v-organic.vn/
(現在HPの日本語対応に向け準備中とのこと)
Facebook:V-ORGANIC Back to Nature
まずは、自己紹介からお願い致します。