ベトナム人の生き方から学ぶ、新しい価値観

本日のお題は「ベトナムから学ぶべること(生活習慣や礼儀など)」です。
(こちらのテーマは、アンケートでいただき、その時のお題は「ベトナムから学ぶべきこと(生活習慣や礼儀など)」だったのですが、べき論になると言葉として強すぎる気がしたので、学べることとして考えてみました)

本題に入る前に最近観た↓の動画内(29:00 何が大きな障壁・難所だと感じるか?あたり)で語られている「我々が持っていないものを、持っている国があり、それを活用して学ぶことが大事だが、上下関係的な見方が、日本側にも染み付いているところがあるし、現地側にも染み付いているところがある」は意識していかないといけないテーマだなと思っております。

日本の高度成長期、バブルを経験した世代の日本人に多い思考だと感じているのですが、どうしても「アジアで一番最初に先進国になった日本(上)」「発展途上国であるベトナム(下)」みたいな固定観念を持っている方が多く、その意識を持っていると他の国、他のカルチャーから学べる機会を自ら失うことになるなぁーとそばで見ていて感じていました。

…という事で「日本より劣っているベトナムから学ぶことなんて無いよ!」とか思わずに読んでいただけると嬉しいなと思います。

私が思う「ベトナムから学べること(生活習慣や礼儀など)」

  • 家族が一番、仕事は二番
  • 妊婦健診には、必ず付き添う旦那さん
  • 結婚しても妊娠しても働き続けられる環境
  • 街全体で子供を育てている感じがする
  • 年上の人に瞬時に席を譲ってくれる
  • 困っている時には、直ぐに駆けつけてくれて、全力で助けようとしてくれる
  • 転職回数が問われない
  • 上昇志向

私の半径1メートル以内で起きていた出来事から、思いつくままに書いてみました。あくまでも私目線なので、別のベトナム在住日本人から話を聞いたら、また別の意見が出てくると思います。
…という前提で、1つ1つについて詳細をお話していきたいと思います。

家族が一番、仕事は二番

家族が一番なのは、日本人も変わりはないとは思うのですが、日本人の場合「家族のために仕事を頑張る!→仕事が忙しくなる→家族との時間が取れない」という事が発生し、よく聞く「家族と仕事どっちが大事なの!?」が発生してしまうと思うのですが、ベトナムの場合は、家族が圧倒的に一番! 定時になったら直ぐに家に帰り、家族との時間を過ごしますし、実家に住む両親などが怪我をした、病気になったなどが発生すると休みを取って、即実家に帰ります。

会社は二の次なので、オフィス移転などが発生し、家から通う距離が遠くなると仕事を辞めてしまったり、奥さんが「実家の近くに住みたい」と言い出せば、その場合も仕事をさっさと辞めてしまう事が多かったです。

妊婦健診には、必ず付き添う旦那さん

交通手段が限られているという事情も大いに関係しているとは思いますが、奥さんが妊娠中で妊婦健診に行く際には、半休をとって奥さんと一緒に病院に行くのが普通でした。

旦那さん本人がそれを当たり前の事と捉え、周りで働く人達も当たり前の事として、送り出している姿が素敵だなと思っていました。

結婚しても妊娠しても働き続けられる環境

日本では、結婚適齢期・出産適齢期の女性は、それらをきっかけに辞める可能性があるから、採用しづらいという考え方があると思います(最近の日本ではあまり無いかもしれませんが)。

ベトナムでは、女性の方が働き者だったりするので、結婚や出産で仕事を辞める事はほとんど無いです。むしろ日本人上司が面接で「結婚適齢期の女性は、結婚後に辞める可能性があるから男性を採用しよう」とベトナム人スタッフに打診したところ、ポカーンとした顔をされていたのを間近で見たことがあるくらいです。

妊娠出産に関しても、周りを気にせず自分達のタイミングで子供を持てるというのも良いなと思っています(日本の場合は、妊娠するタイミング考えろ、今は妊娠している場合じゃない的なのもあると聞きました)。

日本に来た技能実習生が妊娠して、仕事をクビになるという問題が発生しており日本人側からは「技能実習生で来ているタイミングで妊娠するなんてけしからん!」という風潮な気がするのですが、技能実習中だろうがなんだろうが、自分の好きなタイミングで妊娠出産しても良いものだという思考のベトナム人と日本人とのカルチャーギャップによるものが大きい部分だと感じています。

街全体で子供を育てている感じがする

ベトナムは、とにかく街中に子供達が溢れています。バスなどに乗った際、子供が泣いていると車内にいる人達みんなで泣き止ませようと頑張っている姿を見るとほっこりします。誰も怪訝な顔しません。レストランなどでは、親が食事をしている最中、店員さんが子供達をあやしてくれたりしています。街全体で子供を育てている感じがして、とても良いなと思っていました。

年上の人に瞬時に席を譲ってくれる

バスに乗ると若者が即座に席を譲ってくれます。最初は「私そんな年でもないのに(涙)」とショックでしたが、だんだんと若者(とくに学生)は、年上の人が来たら席を譲るんだ、という事がわかり、譲ってもらったら遠慮なく座るようになりました。ベトナム人同士も席を譲られたら、遠慮することなくさっさと座ります。

日本の場合、席を譲っても遠慮されることがあったり「まだそんな年じゃない!」と怒られたりする事があるので、躊躇してしまうのも問題かなぁーとベトナムの人達を見ていて思いました。

困っている時には、直ぐに駆けつけてくれて、全力で助けようとしてくれる

色々と発展してきたとはいえ、まだまだベトナムは不便な部分がある国ですが、その分「困った時はお互い様」という精神があり、なにかトラブルが起きると直ぐに駆けつけてくれ、全力で助けようとしてくれます。

日本の「人様に迷惑をかけてはいけない」という思考は、行き過ぎると困っていても誰にも助けを求められなくなってしまうので、ベトナムの「困った時はお互い様」精神とても良いなと思います。

転職回数が問われない

ベトナムに来たばかりの頃、ベトナム人の同僚に言われて印象に残っている言葉に「日本人は、好きでもない仕事を我慢して続けるというのは本当か?」と聞かれました。私が「本当だよ。日本では石の上にも三年という言葉があり、最低でも3年間は続けた方が良いとされているし、転職回数が増えることは、人として難ありと思われてしまうから、あまり転職回数増やさないんだよ」と答えると「そんなのおかしい! 我慢して仕事を続けるなんてあり得ない!!」と驚かれました。

前述した通り、ベトナムは家族が一番、そのために仕事を変える事も多々あるので、転職回数はあまり気にならないようです。

上昇志向

上昇志向の人が多く、周りで独立したり、起業したりする人が多かったです。国が成長しているというのと「自分達は、戦勝国なんだ!」という自負があり、前向きに挑戦する人達が多かったです。


いかがでしたでしょうか? タイトルの(生活習慣や礼儀など)に合っているのか若干心配ですが、思いつくままに書いてみました。
また思い出したら、書き加えたいと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

宮城県仙台市出身。2013年6月からベトナム・ハノイ在住。 ベトナム在住そして、独身女性だからこそ書ける記事を提供できるよう日々奔走中。自称ハノイ美容マニア。趣味である各国の「民族衣装」撮影時にベストなコンディションで臨めるよう、日々新しい美容方法を試している。 本人はしっかりしているつもりなのに、度々変な事に巻き込まれる。地元の後輩からは『生きるコントby大宮エリー』と言われている。